「近くて遠い友だちの存在。」女の子ものがたり ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
近くて遠い友だちの存在。
西原理恵子の原作は、チラ見くらいしかないんだけど
(スイマセン、あいかわらずで^^;)
考えてみたらこのヒトの映画は、ぜんぶ観てる!(爆)
なんかこう…独特な世界観(けっこう暴力的)があって
凄惨なのかと思いきや、ホロリとさせる部分もある。。
きっと面白い作家さんなんだと思う。
例えば原作を知らないで、このタイトル~連想される
ほのぼの、まったり感を期待すると見事に裏切られる。
まぁ…可愛い女優さんはたくさん出てくるし、確かに
女の子、ってのはワリとこんな感じで大人になるけど、
この話の展開がどう映るかで、おそらく感想は変わる。
ほぼ自伝、だそうですが…(凄)
たぶん作者さんと同年代…くらい?だと思う自分は、
この世界観や友人との距離感、貧乏(!)、転校生、と
重なる部分が多々あるせいか^^;けっこうすぐ入れた。
まぁ…貧乏、ってのはけっこう辛いものがあるがx
この話では周りの友人も貧乏なんだから仕方ない。
(類は友を呼ぶ。ってホントそう。) しかーし!!
こうした経験のおかげで、逞しくもなれる!(爆)
私なんかは、この映画だと、お嬢様クラスの女の子に
へばり付いて、新製品のオモチャで遊んでいたなぁ^^;
そう、新しいシール♪とかね。持ってんだぁ金持ちは。
でも結局のところ、親友(女の子はすぐ作る)になって
付き合いが長続きする子とは、価値観がよく似ていた。
…やはり類は、友を呼ぶんだ^^;
仕事でスランプに陥った漫画家が、新編集者の一言で
気持ちが過去へタイムスリップ…自分を見つめ直すと
いう話は、取り立てて珍しくはない。
が、あくまで過去(の時代)を丁寧に描写することで、
今の彼女が生きてきた過程をしっかりと実感できる。
「家出」をモチーフに書かれた壁画だが(私には)
飛び出したい世界への憧れであり、
拭いきれない劣等感への苛立ちにも見える。
いろんなものを見過ぎたおかげで、本来あの年頃なら
もっと素直に選択できたはずの未来図が、なぜだか、
奇妙で、アンバランスな選択眼を生み出してしまう…。
で、あのラストの大ゲンカとなるわけで…^^;
私はきみちゃんの「アンタなんか大嫌い!
はよここから出ていけ!!」に号泣してしまった。。
どんだけ自分のために言ってくれてる言葉なんだと、
その想いに泣けて泣けて、出てからもダメだった(T_T)
あんなこと言われたら、そりゃ頑張るよねぇ。
だけどもう小恥ずかしくて…逢えなくなっちゃうだろう。
どんなに遠くても、そばにいるのが友だち。
もう逢えなくても、思い出せるのが友だち。
あの頃の友だちは、みんな元気でいるだろうか。
(他作品の「ともだち」も、こういう関係を築ければねぇ)