劇場公開日 2009年10月31日

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「速くより強く」風が強く吹いている kerakutenさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0速くより強く

2009年11月15日
PCから投稿

泣ける

単純

興奮

箱根駅伝って、もうそれだけでドラマ以上の群像劇。
なので、
それを俳優たちが「演じる」ことにちょっと心配もあったのですが、
それは、カケル(林遣都)の最初のシーン、
見事な軽快なランニングフォームで杞憂に終わりました。

ストーリーもものすごく面白い。
細かい笑いもたくさんあります。
ちょっとありえない展開も嘘っぽくないのは
しっかりした走りにあり、なんでしょうね!

駅伝がマラソンやほかの長距離走、短距離リレーと違うのは、
まさに仲間と心を寄せ合ってゴールまでたすきをつなぐ、
真のチーム戦だということ。
自分が走り終わっても「自分のレース」はまだ終わっていない。
ゴールするまで、まる2日間、心をひとつにする競技なんて、
「箱根駅伝」くらいですよね。

長距離選手への一番のほめことばは、「速い」ではなく、
「強い」だ・・・
それはメンタルの強さ、仲間との絆との強さも
すべて含んでいるんでしょうね。

24時間テレビとかで「絆(きずな)」なんていわれても
とっても胡散臭かったのですが、
この10人の連帯感、信頼感をみていると、
仲間との結びつきがこんなに人間を高揚させてくれるのかと
感動してしまいます。

「走るってどういうこと?」
答えがでないまま、それを考えながら
走り続ける・・・・

青春でそういうこと。

ちょっぴりアナクロな「青春映画」ともいえますが、
熱くなりながらも爽やかな風がふきぬけるような、
そんな作品です。

kerakuten