シェルブールの雨傘のレビュー・感想・評価
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シェルブールの雨傘‼️
私の周りにはミュージカルが嫌いだと言う人が多い‼️あの突然歌い出すのが気色悪いらしい‼️ならばこの作品はどうか⁉️なぜなら今作はセリフが全て歌になっている‼️やっぱり気色悪いらしい‼️ホントに可哀想‼️舞台はシェルブールの港町。傘屋の娘ジュヌビエーブと自動車修理工ギイは愛し合うが、彼の出征で離れ離れとなる。数年後、互いに家庭を持って再会するが、見つめ合っただけで別れる・・・‼️前述の通り、今作はアメリカのミュージカル映画と違い、セリフのすべてが歌で構成されているのが素晴らしいですね‼️キャストの歌はすべてプロの方による吹き替えみたいなのですが、そのおかげで自然な演技と表情に見事にマッチ、まるでオペラのように流れるような映画のテンポが実現してますよね‼️そんな映画を彩るミッシェル・ルグランの名曲たちがホントに素晴らしすぎる‼️まずファーストシーンで、俯瞰で見下ろした画面に雨がポツリポツリと落ちてきて、やがて色とりどりの傘が美しい花のように舞う画面‼️ホントに魅了されるし、傘を二本三本買ってしまいたくなる‼️そして切なすぎるニつの別れのシーン‼️一つは戦地へ赴くギイをシェルブール駅でジュヌビエーブが見送るが、せっかくの二人の愛を確かめる歌も、汽車が無惨に引き裂いてしまう‼️そして二つ目は再会と永遠の別れが同時にやってくるラストシーン‼️雪のクリスマス・イブ、お互いに別の人と結婚し、家庭を持っていると知ったギイは、「娘に会う?」と言うジュヌビエーブの誘いを断る‼️多分、二人は二度と会う事は無いのでしょう‼️あぁ、あまりの感動で涙がこぼれてしまう‼️ジャック・ドゥミ監督の哀愁漂うロマンチシズムと、ミシェル・ルグランの洗練された音楽、そしてカトリーヌ・ドヌーブの完璧すぎる美貌が、一つに溶け合った奇跡のような映画‼️やっぱりミュージカルはサイコー‼️
全てをメロディアスに言う戦時中の恋愛物語
ジュヌヴィエーヴに扮するカトリーヌ・ドヌーヴの歌いながらの表情が凄い。音量をゼロにしてみればカトリーヌ・ドヌーヴが抜群の演技していることがわかる。 全ての登場人物が徹底的に普通に台詞を言わず、たとえ“ウィー”の一言であってもメロディアスに言う。BGMとの重ね方もユニークである。 ストーリーは上品な恋愛物語。 構成は三部のあとにエピローグで締めくくる。 兵役を除隊となって帰還したら結ばれてハッピーエンドというパターンではない。悲哀と妥協の末の幸福について描く作品で、戦時中は実際にこのようなケースも少なからずあったのだろう、などとロマンを感じる。
昔の作品はどこか新鮮
BSで録画視聴。 昔の作品はどこか新鮮。映像も然り。 カトリーヌ・ドヌーヴの若い頃を 見るのは逆に新鮮。 ストーリーはよくある恋愛ドラマ。 当時の時代背景も知る事が出来新鮮。 観て良かった。カトリーヌ・ドヌーヴが これだけ美しいとは。
記憶違い
だいぶ昔子供の頃観ていて
あまりいいと思わなかった印象がある。
ジュリビエーブがギイ出征を見送る駅のシーン、
これがラストだと思い込んでいた❓
テーマも流れて哀愁漂うラストだと。
わかいオシャレな恋人が戦争で引き裂かれる。
女のお腹には赤ちゃん、いつのまに⁉️
以前からギイのことを婿にふさわしくないと
思っていた美人のママ。
うまく出くわした金持ちのカザールが、
ジュリビエーブを好いているので、
プロポーズされても保留にして妊娠を告げない。
ま、母なら無闇に言えないだろう。
娘にプロポーズのことを伝えると、
ビックリ‼️親子揃って
父親が別の男性であるにもかかわらず、
カザールと結婚することを期待する⁉️
カザールさん、人がいいというか、
気にせずに承諾。二人は結婚。
帰還して来たギイ。
事の顛末を知り愕然とするが、
親子共々いないのでどうすることもできない。
荒れて変わらず雇ってくれている
修理工場の社長とも喧嘩して辞めてしまう。
コールガールと一夜を過ごすが、美人。
帰るとおばの世話をしてくれていた
マドレーヌがギイの心が自分に無いからと
出て行こうとするが、
ギイはここぞとばかり引き留め
愛してる❤と告白。
クリスマス🎄
ギイとマドレーヌと息子の幸せな生活。
マドレーヌが出かけた合間に、
ジェリビエーブと再会するが、
今の家族を愛するギイには、
もう‥‥。
逆にジェリビエーブの方が未練ありそうだった。
恋人を待ちきれず自身の安泰を望むが為、
早まって結婚した女の悲哀の話なのだろうか。
記:
女性が美人過ぎる方ばかり。
ジュリビエーフ役カトリーヌ•ドヌーブさん、
ママ、マドレーヌ、コールガール、超美人❗️
少し映るフランスの美しい風景。
雨傘店兼住居の内装が、
ピンクや赤基本のケバケバしくない
鮮やかでオシャレな色合いの壁紙とか家具。
そこにジェリビエーブとママの衣装が素敵❗️
赤やピンクやオレンジのスーツ、ガウン。
ピンクや水色や白のドレスの上に、
あわせたカーディガン。髪留めも可愛い。
ミュージカルゆえか、
会話に現実味があまり感じられず、
後半話が入って来た。
タイトルなし
おとぎ話(税金払えない暮らしぶりじゃないように見える)だがモヤモヤを残す。セリフにところどころメタ視線が入っているところがひねりがあって面白かった(オペラなんて歌ばっかりでつまんないからな〜♪って本人らがずっと歌っているところとか、恋で死ぬなんて映画だけだからね~♪つって映画の中の本人らは生き延びてるところとか)。
前半の眠気にグッと耐えて、最後まで観ましょう!
ミュージカル映画好きなので、名作は一通り見ておきたい…と思い挑戦しようと思っても毎度毎度序盤で睡魔に襲われてしまいずっと観れてなかった一本!!笑 後半の妊娠のくだりくらいからグッと掴まれて、なんだかんだですぐに2周目を観た!ラストの展開を知ってると、2人の甘いやり取りの一つ一つが、シェルブールでの何気ない生活の一つ一つが、かけがえのない刹那的な時間だったんだなとわかって切なくなる。 二周目をみる頃には甘い甘いフランス語も音楽もゆらりゆらりと流れ流れていく展開にも慣れて、心地よくなっていた!オープニングもとっても素敵! あと、ララランドがオマージュした作品の1つというのはよく知ってたけど、プロットがほぼララランドのそれでびっくり!服や壁紙や家具の色がシーンシーンで統一されてたり、部の字幕だったり、共通点も多かった! 2人を切り裂いた要因が、夢か、戦争か、その違いくらいだったのかしら大きな違いは。 前半の甘い甘い流れからくる眠気にグッと耐えて、最後まで観れば!きっと観たことを後悔しないはず!
初めてのミュージカル映画
最初はあまり慣れなかった 見ていくうちにそれも感じないほど入ってきた よい
ミュージカルならではかな?1部、2部の構成になってるのもわかりやすくて良かった
主人公の2人に怒りを感じる時もあったがそれも含めて面白かった 最後の終わりからもいいね 悲しい話だろうけど私はそこまで悲しいとは感じなかった 人生を感じたね 人生はタイミングなり、いろんなことがねぇ、、
出演者が綺麗でファッションは小物が可愛い 個人的には壁紙が可愛くて好きだった そっちの目線でも楽しめる気がする
服や建物はカラフル、物語はシンプルな名作
母に勧められ鑑賞。 母が大絶賛していたので期待値が上がってしまっていたのか、個人的にはそこまで… 全てのセリフが歌になっているというかなり挑戦的な演出は、どうやって撮影しているのだろう…と興味を持った。(アテレコなのか?レミゼみたいに歌声まで撮影しているのか?) 回りくどくない、真っすぐなラブストーリーである点が見ていて気持ちよい。 嫌な気持ちになるような邪悪なキャラクターが登場しないところも良かった。 物語がさっぱりしているのはフランス映画の特徴かもしれない。 また全編通して、衣装や建物のカラフルさに惹かれる。(これもフランス映画の好きなところ) 今作は特にキャラクターの心情に合わせて服の色も変わっているのかなぁと考えながら観ていた。 好意・愛を感じさせる時はピンク、悲しい時は青、無気力?な時は無彩色など。 若い頃に観た時よりも、大人になってから観た時の方が感動した、と母は語っていたので、自分もさらに歳を重ねてから改めて鑑賞してみようと思う。
二年という歳月
これも戦争がもたらした悲恋の物語なのだろう。
1957年、アルジェリア独立戦争只中のフランス。
20歳の自動車整備工のギィと17歳のジュヌヴィエーヴは結婚を意識した恋人同士だったが、ギィに召集令状が届き二人は離ればなれにされてしまう。
ギィが再び帰還するのは二年後。多感な時期の若者にとって、そして絶頂期の恋人同士にとってはあまりにも長い時間だ。
ジュヌヴィエーヴの母エムリ夫人は、そもそも二人の結婚には反対であり、時がすべて解決してくれる、すぐに忘れることが出来ると娘を諭す。
いつだって親のアドバイスが正しいとは限らない。
若者の恋愛が本気かどうかなど、他人が決めることではない。
駅のプラットホームでシンプルな愛の言葉を交わしてギィとジュヌヴィエーヴが別れを告げるシーンはとても印象的だ。
時が経ち、ジュヌヴィエーヴはギィからの手紙が届かないことに不安を感じていた。
そんな時、エムリ夫人は冷たくもう忘れてしまったのだと彼女を突き放す。
そしてエムリ夫人は宝石商のカサールを食事に招待したことを告げる。
カサールは莫大な税金を納めなければならなくなったエムリ夫人を助けるためにネックレスを買い取った男だった。
そしてその理由はジュヌヴィエーヴの美しさに惹かれたからだった。
しかしジュヌヴィエーヴはギィとの子供をお腹に宿してしまっていた。
それでもカサールは自分の子のように生まれてくる赤ん坊を可愛がるとジュヌヴィエーヴに告白する。
やがてジュヌヴィエーヴはカサールの誠実さに心を開くようになり、ギィへの愛は変わらないと誓ったはずなのに彼の求婚を受け入れる。
結婚を決めた時の冷たさを感じる彼女の表情。それは夢見る少女から現実的な大人へ彼女が変化したことを示しているようだ。
二年の月日が経ち、ギィは兵役を終え帰還する。
しかしエムリ夫人とジュヌヴィエーヴが働く雨傘店は閉店しており、彼女らがどこに行ったのかは分からない。
戦地でどれだけ悲惨な思いをしたのかは分からないが、ギィはすっかり心が荒れてしまっていた。
しかも負傷した際の足の痛みはまだ引いていないようだ。
彼は兵役前に勤めていた整備工場でもトラブルを起こし、仕事を辞めてしまう。
彼の帰還を待ちわびていた伯母エリーズも病気により亡くなってしまう。
エリーズを献身的に看病していた身寄りのないマドレーヌだけが彼の心の支えとなるが、マドレーヌはすっかりやさぐれてしまったギィを見て、私にあなたを変えることは出来ないと告げる。
しかしギィは彼女のために心を入れ替え、真面目に働くようになる。
そして二人は家庭を持つようになる。
ラストの雪の降りしきる中のガソリンスタンドのシーンは忘れられない。
子供にも恵まれ幸せの絶頂にいるギィ。
彼の前に娘を伴って現れるジュヌヴィエーヴ。
もし戦争さえなければ結ばれていたかもしれない二人。
しかし二人はそれぞれに幸せな家庭に恵まれているようだ。
言葉少なに久しぶりの会話をし、またそれぞれの日常に戻っていくギィとジュヌヴィエーヴ。
切ない物語ではあるが、ラストは少しだけ幸せな余韻が残った。
ミュージカルとしては抑揚に欠ける部分はあるものの、ミシェル・ルグランの物悲しい旋律がいつまでも心に残る名作だ。
人生、なるようにしかならない
男は自動車修理工、恋人(カトリーヌ・ドヌーブ)は「シェルブールの雨傘」という傘屋で母を手伝っている。 男に召集令状がきてアルジェリアに行くことになり、出発前夜、二人は結ばれる。 傘屋の危機を救ってくれた宝石商の男が、妊娠している女に結婚を申し込む。 数年後、二人は出会うことになるのだが・・・。 全編、台詞はすべて歌、あのメロディが流れると自然と胸が熱くなる。
ミシェルルグランの名曲
ミシェルルグランのあの名曲からスタート。そして全編ミュージカル仕立ての本編へ。 カトリーヌドヌーヴ扮する16歳ジェヌヴィエーブエムリがブロンドをなびかせ恋人に駆け寄る。フランス映画の極地と言うかおしゃれだね。若きカトリーヌドヌーヴの歌声が軽やかで心地よいね。
『ロシュフォールの恋人たち』のジャック・ドゥミ監督ミュージカル映画...
『ロシュフォールの恋人たち』のジャック・ドゥミ監督ミュージカル映画ということで鑑賞。1950年代の明るい色のワンピースとヘアアクセサリーの衣装や雨傘店の内装がポップで華やかで可愛らしい。若きカトリーヌ・ドヌーヴが美しい。台詞が全編歌なので、比較的ゆっくり話されており、フランス語学習者の聞き取り練習としても良さそう。
悲しい物語に豊かな色彩が映える。
雨の中のカラフルな傘。 オープニングの映像の美しさに驚いた。 「さすが!フランス映画 !! 」と。 ミュージカルとして表現した恋愛映画は 一見とっつきにくく感じるかもしれないが ミシェル・ルグランの楽曲と キャストや美術がマッチし なんとも言えないラストを迎える。 何十回も観た映画。 部屋で流しておくだけでもいい。 それだけでも満足する映画。 ※
雨傘屋の娘
2023年3月12日 映画 #シェルブールの雨傘 (1963年)鑑賞 全編歌によって台詞が言われるミュージカル。なので、台詞は全て歌手による吹き替えらしい。面白い取り組み。 この映画は、#カトリーヌ・ドヌーヴ の美しさを実感する映画。晩年の貫禄のある風貌しか知らなかったので、美しさにびっくり
美しい悲劇
1カット1カット絵になる素晴らしく美しい映画でした。
セリフが歌なので、最初は少々戸惑いましたがカトリーヌの可憐で美しく鳥の鳴き声のような声にノックアウトされます。
仕草にも始終ドキドキさせられっぱなし、今更だけど勉強になりました。笑
とにかく鮮やかな服、部屋、彼女の髪や唇や頬の色から街並み、夜のシーンなんて暗いキャンバスとは対照的に2人が歩く姿が美しいし、お店の内装と傘が入れ替わり立ち替わり兎に角、色彩豊かで各シーンとても眼福です。
内容はネタバレになりますが、シーンの色彩とは異なり時代で引き裂かれる男女を描いており、子供作って兵役に行くなよってツッコミどころ満載でしたが、彼的には子供が彼女との絆であり約束だったわけで、帰還後も女々しくも未練たらたらな姿は可哀想だけど直ぐ手近な女性を口説き寂しいと言い愛する姿に…ですね。
一方、刻々と体の変化を感じつつ今後を案じるお金にも困っていたカトリーヌと母が余裕のあるプロポーズを断りきれず結婚という道を選ぶ。仕方ないでしょうね。子供を育ててくれると言う寛大な彼だし、作るだけ作って戻ってきたらガソスタ店長なんて彼と過ごしても母の理解は得られないだろうし、お金のある都会暮らしの方が母娘、そしてその子供にとっても別の幸せの形だったのでは?とも思う。
これもカトリーヌの美しさの成せる技でしょうね。大抵、子供がいる女性を選ぶ男性は滅多にいないと思うし。
その後に偶然の再会を果たすが、彼はそっけない。なんとなく腹が立ちました。子供産ませといて、その態度かよと…そりゃ捨てられただろうけど、第一声は産んでくれて有り難うだろうと思ってしまった。
兵役とは言え便りの頻度が低いし女1人で妊娠って若ければ若いだけ不安な訳で、女性目線としては納得いかなかったなー。サポート出来ないなら子供作るんじゃない!と腹だたしくも若い男女の愛なんて、高確率で儚い物語になる。そんなことを頷きながら複雑な気持ちでエンドロール観終えました。
だけど絵が美しいので再鑑賞あるかもしれません。
雨、傘、赤紙。
まるでマティスの「赤い部屋」「桃色のアトリエ」ばり。 どぎついピンクや緑の派手な壁紙に包まれて慎ましく暮らす母子。 デジタル・リマスター版です、ポップな色味がまずもって凄い。 タイトルロールでは、縦横に行き交う通行人たちを直線歩行で交差させています。 すべての会話は歌です。 なんとも実験的で意欲的な作風ではありませんか。 こんなに有名な映画なのに、今回が初めての鑑賞でした。 ・・・・・・・・・・・・ 「戦死した兄のために、兄嫁を娶って跡継ぎを残す風習」は世界各地にあります。 クラッシックなら「ひまわり」、 わりと新しくて「ロング・エンゲージメント」、 邦画では「一枚のハガキ」や”すずさん“など、 戦争に引き裂かれた男女の物語や、生き残って再会してしまったという残酷な結末は、こうやって庶民の暮らしを苛んで(さいなんで)きたのだと、 戦場のシーンは1カットも無くとも、これも戦争映画なのだと、 僕は思います。 幸せなの?とジュヌヴィエーヴ、 Oui,Très bien と強がるギイ。 そして現れたカサール。 《クリスマス》の晩の話なのです、 宝石商のカサールは身重のドヌーヴを妻に迎えました。 もちろん「誰が父親なのかは問わないで村娘マリヤを妻として迎えた大工のヨセフ=クリスマス物語」がモチーフですね。 貧しい村娘マリヤに捧げられた粗末な紙のティアラが、大きな指輪やミンクの黒いコートになります。 ・・絶体絶命のジュヌヴィエーヴを救ってくれたカサールのハッピーエンドに、 傘もささずに雪に降られて再会する元恋人たちのガソリンスタンドでのシーン。 二つの人生、二つの選択。あれが重なるから、なおさら切ない。 軽いタッチを装いながら、これも反戦映画の雄だと思いました。 劇中、ジュヌヴィエーヴがたった一度だけ、撮影のカメラを真っ直ぐに直視しましたよね。 真っ赤な目で、こちらに悲しみを訴える17歳の娘の目を、DVDの電源を切ったあとも忘れることができません。
ドヌーヴの美しさとエレン・ファルナーの質素な質素な佇まいが印象的、拍子抜けするくらいシンプルなのにずっしり重い余韻を残す残す名作中の名作
ほぼ60年前の作品なので物語は拍子抜けするくらいにシンプル。ミュージカルですが踊りがほとんどないので登場人物がセリフ代わりに歌う世界観に慣れるのにちょっと時間がかかりましたが、当時20歳そこそこのカトリーヌ・ドヌーヴと主題曲の美しさがとにかく圧倒的。同じような物語を他の国で演出するともっとドラマティックかつ耽美的になると思いますが、右も左も判らないくらいに若い二人がアルジェリア戦争に引き裂かれ人生を狂わされる様をどちらにも寄り添うことなく突き放すように見つめる残酷さが終幕後に長い余韻を残します。 個人的にはジュヌヴィエーヴの恋人ギイの幼馴染で、甲斐甲斐しくギイの伯母エリーゼの世話をするマドレーヌを演じるエレン・ファルナーの質素な佇まいが印象的。挙式を終えたジュヌヴィエーヴを遠くから見送る姿に凛とした強かさを見ました。 あと冒頭のシェルブールの石畳を行き交う人々を真上から捉えたマスゲームのようなオープニングカットにもしてやられました。
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