いけちゃんとぼくのレビュー・感想・評価
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宣伝で号泣率95%とか言ってたけど、そこまで号泣することはなかった...
宣伝で号泣率95%とか言ってたけど、そこまで号泣することはなかった。
小学生が夏休み前に、精神的に大人に近づいていく。その過程でいけちゃんが常にそばにいたが、大人になるにつれて離れていく。
ほろ苦さと少年のココロの大きさがテーマになってて、敵対するグループに最後話しかけるその言葉はとっても良い!そこが一番じーんときた。
亡くなった父ちゃんとのエピソードもっと見たかったな。
西原さんが葬儀の参列者にいて、1シーンだけなのに、ものすごい存在感があった。
いけちゃんの正体とは
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:65点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
少年時代を描いた、よくあるありふれた物語だと思って観ていた。別に悪い作品ではないけれど、この作品が似たような他の作品と比較して飛びぬけているという部分はなくて、むしろ平凡。
だけど子供が良く持つ「実体のない想像上の存在」であろうはずのいけちゃんの正体に関しては意表を突かれた。人生最後の数年を本当に好きな人生最後の人と過ごし、自分の全てをかけてその人のことをもっと知りたいという彼女の想いがしんみりと伝わってきた。決して説教をしたり躾をしたりして出しゃばるのではなく、控えめに少年を見守り支える慎ましい姿が良い。
君はね、弱虫で強虫で、イジワルで優しいの
映画「いけちゃんとぼく」(大岡俊彦監督)から。
予想以上に、この作品に入り込んでしまったのは、
主人公が私と同じ「よしお」って名前だっただけでなく、
小さい頃、海に溺れて死にそうになったこと、
父親が早く他界したことなど、共通点が多過ぎた。
実は、よしおにしか見えない謎の生き物「いけちゃん」が、
よしおの性格を、そっと語る場面がある。
「君はね、弱虫で強虫で、イジワルで優しいの。
それでカッコつけ虫」・・
この作品を観ている私のそばで、私にしか見えない
私だけの「いけちゃん」が呟いたように聴こえた。
「力で心が変えられるもんか」と、正義感を持ちつつも、
自分のしていることに対して、自信がなくなることも・・。
でも、こんな時も、いけちゃんが、よしおに呟く。
「君はみんなに愛されて、みんなの自慢になる」
だからこそ、自分を信じて生きなさい・・と言われたようで、
このフレーズもまた、私の生きる支えになるに違いない。
制作者には失礼かもしれないが、CGを甘く考えていたからか、
予想以上にじ〜んときて、しばらく余韻に浸ってしまった。
(50歳過ぎの男性、必見です)
鑑賞者別に
非常に示唆に富んだ作品なので、効能っぽく見所を。
婚活が上手くいかない女性には、
リアルな母親の愛情表現と、人生をやり終えた女性の愛情表現、幼馴染の女の子の愛情表現の差から振る舞いや心持ちを見直すキッカケに。
みんな同じぐらい愛情を持っているのに、受け入れられるTPOが上手く表現されている。
目的の定まらない思春期の学生には、
エネルギーを破壊や非難に使ったときの虚しさ、
場所を変えても同じ、自分が変わらないと。
「力で心は変えられない」を胸に
ジブリを観ている子供たちには、
自立・自律とはどういうことか、始末のつけ方がジブリ作品より判り易い。
思いだけでなんとなく頑張っても周りが迷惑するだけ…。
クリエーター・開発者には、
葬式のシーンで近所のおばさん役の西原理恵子。無表情な演技の裏にある自信。
マネージャ・管理者には、
適材適所、采配が光る野球対決シーン。
信頼関係の築き方、活かすも殺すも管理者次第。
窓際・リストラ候補など閉塞感を抱いている現役世代には、
面白くない、つまらない、価値が無いと思われていることでも
真摯に続けることで誰かを成長させる言葉が言えるようになる。
いろんな人を勇気付ける作品です。
アナタの子供時代。
原作は「絶対に泣ける本」なんだそうだ。
この”絶対に”というフレーズを見るといつも戸惑う。
これを読み終えて泣けなかった人はどうするんだろう^^;
私などはその、ごく稀な立場の方だったりするのが多い。
そしてこの作品、観終えてからも涙はまったく出なかった。
が、とてもいい話だった…。
泣けるからいい話。ってのは、ちょっと違うと思うのだ。
ここに出てくる「いけちゃん」なる人物(物体?)が何なのか、
もっともったいつけて明かすのかと思いきや、割とあっさり
分かる仕組みになっている。まぁそれが分かって以降、
いけちゃんがヨシオにまとわりついているのがナゼなのか、
(かなり母親気分で)理解できたかも^^; 違うんだけどね…。
蒼井優の声といけちゃんがベストマッチ♪でかなり愛らしい。
まぁマンガだな。という動きがぷにょっとしてて面白い。
描かれる風景は、ヨシオの子供時代。
なんてことのない(非常にケンカの絶えない^^;)日常である。
少し前に「大阪ハムレット」を観た時も思ったが、
関西の子供らって、こんなにケンカばかりしているのか?
上映時間の約半分は、ケンカのシーンである。
さらに子供同士のケンカとはいえ、かなりリアルで痛々しい。
負けずに笑っているところなど、よしよし♪と思えるけど^^;
いけちゃんの本名は「池子」という。(エンドロール参照)
いけちゃんは、ヨシオの子供時代を見たかったのだ。
どんな子供で、どんな暮らしをして、どうやって成長したか。
想像の賜物になるが、例えば「守護霊」とか「お守り」とか、
何かしら自分の傍にそっと寄り添ってくれるものの存在とは
とても心強いものである。
目に見えようが、話ができようが、有り得ないと思えばそうで、
いや、いるんだ。と思えば感じられるものなのだ。
そういう気持ちを胸に、頑張れるということは幸せだ。
東京弁しか喋らないポリシーとか^^;子供ならではの価値観を
大切に描いたのが原作なんだろうと、清々しい気持ちになった。
で…結局、涙は出なかった。すんません^^;
(きょうちゃんはイイ!!かなりイケてる。おもろいし、好きだ。)
ヨシオもいけちゃんもかわいい
『泣ける』と評判だったので、号泣を予想していたら、じんわりくるタイプの『泣ける』で、よかった。
いけちゃんの正体は、びっくりというか、ほっとするオチだった。
なんとなく予想が出来るようになっていたし。
なによりも、ヨシオがかわいくてすばらしい。
あんなこむつかしいことをブツブツ言う子供がいたら、本当はイラッとするかもしれないのだけど、
それでも元気に跳ね回るヨシオは、子供らしくて、かわいい。
でもナフタリンはちょっと。。。
役者はそれぞれすばらしかったし、いけちゃんもかわいくて、やさしくて、お母さんがお礼を言うシーンとか、胸がぎゅっとなった。
良い気分になることが出来る映画。
ただの少年の成長物語と思ったら大間違い
簡単に言えば、主人公ヨシオの子供から大人への【成長物語】。
なんですけど、それだけでは無い。そんな作品です。
ヨシオといつも一緒にいる不思議ないきもの”いけちゃん”の
変幻自在な姿やヨシオとのやり取りが面白いですね。
最初から普通にヨシオと”いけちゃん”が一緒にいるので、
観ている方も普通にそれを受け入れて観れます。
僕は違和感のようなものは感じませんでした。
いじめられっ子にやられっ放しだったヨシオ。
でも、かなり芯は強い子だなと思いました。
それも”いけちゃん”の支えがあったからかも知れないですが。
ヨシオを見守る”いけちゃん”の眼差しは温かいです。
友達のようであり、
親のようであり、
恋人のようであり・・・
”いけちゃん”の声を担当している蒼井優さんの演技が素晴らしいです。
”いけちゃん”のヨシオに対する気持ちの変化に応じて声が変わっていくんですけど、
本当に上手かったですね。
CGで作られた”いけちゃん”の映像も背景が透けて見えたりして、なかなか凝ってました。
ホント、違和感なかったです。
後は、近所の牛乳屋のオヤジ役のモト冬樹さんの怪演も見所ですね(笑)
あの「手刀」は人間業じゃないと思います(謎)
前半から中盤にかけては、少年時代の懐かしさあり、笑いありという感じなんですが、
後半のクライマックス(野球対決)以降からは、ガラッと作品の趣が変わります。
”いけちゃん”のあまりにも切ない告白・・・。
ヨシオの前から消えていく”いけちゃん”の告白を、
少年のヨシオには、まだ理解出来なかったかもしれない。
ヨシオがそれを理解するのは数十年後なんでしょうね。
姿が薄くなっていく”いけちゃん”がヨシオに向かって言った
いや、「最後の恋人」に向けて言ったひとこと・・・。
泣けます。
や、最初は【絶対泣ける本第一位】なんて、大げさな。
なんて思いながら、斜めに構えて観てたんですけど、
まんまとやられました(苦笑)。
”いけちゃん”の見た目で「子供向け?」と思って敬遠する大人の人は多いと思うんですけど、
大人にこそ観てもらいたい作品です。
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