「こんなラストになるとは」私の中のあなた ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
こんなラストになるとは
姉の臓器提供のために、両親がアナを生んだ。そのアナが主人公だと冒頭からわかる。「わたしを離さないで」のような展開になるのかなと思っていたら、全く違っていた。彼女が11歳になった時、臓器提供を拒否するため裁判に訴える。そもそも、この両親については倫理的に、人間的に、かなり問題があると思う。この時点でかなり引いてしまった。だが、姉妹との関係だけにこの映画を見ると印象がかなり違ってきた。
アナは幼い時から姉のために手術を何度もして痛い思いをしてきた。これから腎臓提供するとなれば、将来いろいろな運動が制限されてしまうのではないかと言う恐れがあり、臓器提供拒否を訴える気持ちもよくわかる。ただ臓器(さしあたって腎臓)提供を拒否すれば、姉の命を救うことができないことになる。究極のジレンマである。
映画的には、たとえアナの主張が通っても、何らかの方法で姉は助かる展開となるだろうと思った。そもそもナレーションがアナなので、アナが良い人でないといけないはずだ。
そして、裁判の終盤で意外な事実がわかる。臓器提供しても姉は助からないことを姉自身が分かっていて、もうこれ以上の延命は望まないので、アナに訴訟を頼んだと言うことだった。
結局、最終的にはいわゆる余命ものの映画と言うことであった。その部分では結構感動的ではあるが、母親だけ臓器提供が無意味だということを知らなかったのは(聞く耳を持たなかった?)、ちょっとありえない気もするが。
ただ、見終わった後、もし本当に臓器提供すれば姉の命が助かり、そのことをアナが知っていた上で臓器提供拒否の訴訟を起こしていたらどういう展開になったのか、かなり考えてしまった。
ジョニーデブさん
コメントを頂き有難うございます。
「 私を離さないで 」も「 アイランド 」もどちらも未だ観ていません 😓
機会が有れば観てみますね!
病に侵された身内を抱える苦しみや大変さ、患者自身が本心を吐露出来ない辛さについて、改めて考えさせられた作品でした。
レビューに書きませんでしたが、私も見ました。キャメロンの存在感が感じられないほど、重いテーマでしたが、確か一家みんなで坊主にしたはずなのに急にキャメロンの髪が伸びてるのだけは、笑えましたw