「勝負の緊迫感といった原作の良さが出ていない」カイジ 人生逆転ゲーム Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
勝負の緊迫感といった原作の良さが出ていない
総合:50点
ストーリー: 30
キャスト: 65
演出: 70
ビジュアル: 70
音楽: 65
原作のよさが出ていない。絶望と狂喜が同居する緊迫する勝負の場面がかなり短縮され、長い物語を無理矢理映画の時間に合わせて切り貼りされている。例えばたかが船内で開かれた四時間の短いジャンケン賭博を描くためだけに、原作では数年と数巻を費やした。それだけこの賭博に探りあいと騙し合いと戦術と、そして人生を賭けた緊迫感と執着心があったからである。それほどにまで凄まじかったこの戦いを、こんなにあっさりと片付けてもらいたくない。物語の省略が多すぎて次から次に場面が変わり、映画だけ見た人には物語の展開もわかりづらかったのではないだろうか。
それとカイジはこの勝負の中で恐るべき能力を目覚めさせていくが、もともと自堕落でやさぐれた男。主人公役の藤原竜也は演技力はともかく、こぎれいな顔で育ちが良さそうに見えて、あまりはまり役ではないように思う。
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