「あら、良い作品」グラン・トリノ 春生さんの映画レビュー(感想・評価)
あら、良い作品
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名作といって良いのではないかな。
イーストウッド監督というのは戦争に行った人で、浮わついた映画の現代においても落ち着いた作品を撮る人物だと思っている。(私は3作品くらいしか見てないが)
この『グラントリノ』はまさにイーストウッドらしい作品。
最後のシーンは自己処罰欲求の現れだと私は理解するが、これは日本の戦後文学の特徴と一致する。アメリカも日本も考えることは同じなのだなと感じる。
2008年の作品とは思えない、「戦後」の臭いのする作品であろう。
非戦主義者のイーストウッドが作った良心のある作品。
現場で働くことになった少年を見守る暖かい目や、隣人を気づかう中国系の女の子やら、どこか気品に満ちている。
差別的なユーモアがあっても、不快に感じずむしろ笑ってしまう、そういう作品。
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