劇場公開日 2008年11月1日

「お父さん哀歌」優雅な世界 こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0お父さん哀歌

2023年7月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

単純

設定の主役がヤクザということを
抜いてしまえば、
普通に世の中の
家の中で身の置き場のない
お父さんの哀歌といったところ。

流血沙汰が多く
その割にはコミカルな面も少なくない。
これはソン・ガンホだからこそ
こなせる役と思う。

役作りのためなのか
だらしなく太って、
しょうもないけど
憎めない空気が漂っている。

ソン・ガンホは本当にうまい俳優さんで
この人が演じると
実際にいる人をみているような気分になる。
不器用でそんな風にしか生きられない、
けれどもそれは
周りとはわかりあえない。
結末はやりきれない。

この人はこういう人だから
仕方ない、とまで
観ていて思うのは
人間が描き出されている証と思う。

残念ながら好みのストーリーではなかった。

こまめぞう