火天の城のレビュー・感想・評価
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もっと評価されても良い素晴らし作品
山本兼一氏が戦国時代の名工・岡部又右衛を描き、第11回松本清張賞を受賞した同名小説を映画化したもので、西田敏行が主人公を演じている。
三谷幸喜作品で落ち武者の幽霊を演じる西田も大好きだが、長年のキャリアで身につけた、卓越した技術を惜しみなく発揮できる作品との出合いを常に求めているようにも感じる。
信長から安土に五重の城の建設を命じられた熱田の宮番匠・岡部又右衛門を、実に魅力的に演じて見せた西田には最敬礼のひと言。
織田信長の安土城築城に係る物語・・・
10年ほど前から城歩きが趣味に加わりました。日本各地を回り、その地の劇場で映画を見ることもあります。
今回、西田敏行さんの追悼ということで、BSで放送された本作品でしたが、こんな趣味もあることから、大きな期待と興味を持って鑑賞しました。予想以上に面白かったですね~。大いに楽しませてもらいました。
次々と降りかかる事象・難題等に、果敢に挑む西田敏行さん扮する宮大工か素晴らしい。
そして、椎名桔平さん演じる織田信長が、また良いですね。内に秘めたる暴君性とでも言いましょうか。常に一触即発の危機感が漂い、ドキドキ魅入っちゃいます。
尚且つ、寺島さんや山本さんらの人間味溢れる人足さん達がいい味出してます。
大竹さんや福田さんの女優陣も魅せてくれます。特に大竹さんの笑顔に関わる話は、興味深くジーンとくる物がありました。
ジーンとくると言えば、緒方さん。メチャ渋くてカッコいいのですが、戦国時代の非情さをヒシヒシと感じました。
信長暗殺の件はちょっとどうかな?って思いましたが、まぁ、こんなところがあってもいいかなって感じ。
ここからのクライマックスも、大盛りあがり!ホンっと、胸熱の一本です。
やっぱりあの時代ですからね。これだけの大人数が関わり、長い年月を費やしたんだろうな。あくまでフィクションではあるのでしょうが、一つの城が建設されるために、こんな事も起こりうるのかって考えると、ますます城歩きが楽しくなります。
余談ではありますが、実際の安土城址にも行ったことがあるので、あぁ、あの場所でって感じで感慨深く見ることができました。ただ、今は石垣と石段が残っているだけなので、ぜひ天守の復元をしてほしいですね。
因みに、三重県の「安土桃山文化村」には、安土城の天守モニュメントかありますので、興味のある方は、是非どうぞ。
最後に一言。
西田敏行さんって、ホンっと魅入っちゃいますね。素晴らしい役者さんだと思います。
改めて、謹んでお悔やみ申し上げます。
人を建ててこそ…追悼・西田敏行さん…
Amazon Prime Video(東映オンデマンド)で鑑賞。
原作は未読。
突然の西田敏行氏の訃報に驚き、悲しみが胸に溢れた。あの緩急巧みで、様々な役柄を演じてこられた西田氏の演技をもう見られないのかと思うと、本当に残念でならない。
ご冥福を心よりお祈りすると共に、これまで観たことのなかった西田氏の主演作品を観ようと思い、本作を選んだ。
安土城築城を指揮した熱田の宮番匠・岡部又右衛門を西田氏が演じていた。西田氏の名演によって、とても魅力的な又右衛門像をつくり出していたように思う。
番匠としての矜持を胸に、城を建てるにはそれを建てる人をまず大切にしなければならないと、憶せず信長に言ってのける又右衛門の人柄に感動させられた。
それはそのまま、西田氏自身の人柄が又右衛門とリンクして滲み出しているからこそ生まれる感動ではないだろうか。
現場監督の仕事をしている身故に、この又右衛門の思想は私も常に大切にしなければならないものと肝に銘じた(それは国づくりにも通じる。政治家に聞かせたい言葉だと感じた)。
だからこそ、悲鳴を上げる心柱を切断するクライマックスシーンのアツさは筆舌に尽くしがたいものがあった。泣けた。
安土城築城と云う視点で戦国時代を描いているのが斬新だった。適度にスペクタクルもあって、とても面白い作品だ。
安土城の辿る運命を知っているだけに、ラストシーンの安土城の優美な姿には物悲しさが漂っているように感じられた。
歴史が分かっているからの
その後の城の運命がわかっているから、一抹の切なさと想像するロマンを感じる。安土を訪れた印象は「兵どもの夢のあと」で、近所のミュージアムで創造の天守模型も。この作品では、設計や構築の様子を見てきたように表現されていて、ドラマとしても興味津々。
さらに、棟梁の夫妻愛も織り交ぜて、ここまでは良かった。西田さん、大竹さんとも名優だねえ。役作りへの真剣な取り組みを感じる。周りのキャストも立派。名バイプレイヤーとしての夏八木さんは画面が締まるだけに、残念な喪失感は大きい。
残念なのは娘役の設定かな。福田さんは夫婦と風貌も違うし、明らかにミスキャスト。制作側の失策で余計な役をこさえて、とってつけたロマンスを織り込んで、作品の質が上がったか? 意図があったにせよ、蛇足の典型と思われる。20分ぐらい短く、壮麗な城の建設、職人と武士、夫婦愛、ここまで絞ったら、もっと良い作品になった気がする。
安土城築城物語。昔の人はすごいですよね。ほんと城とかどうやって建て...
信長の命を守る設計
期待はずれ
ドラマティックすぎる?
個人的には好みだが…
3でも良いかなーと思ったが、今までの星を眺めた結果2.5に落ち着いた。
城づくりという(合戦などと比べれば)地味なテーマでありながら、それが安土城だというだけで「おおっ」という気分になる。企画的には大有りなハズなのだが…どうにも輪郭がぼんやりしてしまったなあ、と嘆息するような出来。なんでさ。
個人的には各エピソードが羅列的で、盛り上がりに欠けるのが原因だと思う。
また、テーマである安土城作事の背後に聳え立つ信長の影を描かざるをえないと思うのだが、突っ込みが甘く、「”あの”織田信長の”あの”安土城」という感じにならない。
そして、史実にもあるラストシーンの地味さ加減よ残念さっぷりよ…(泣)
謎のワイヤーアクションに予算を回している場合ではあるまいに。
とは言え、西田敏行があまりに素晴らしく、それだけで二時間もってしまった。
気弱な様でいて、決して譲らない所があったり、確信を持って仕事に臨んでいたりと、等身大の(実際にはここまでの人物は希少であろうが…)カッコよさがある。
この誠実さ、健気さは庶民の良さだよなぁと思う。何度とか涙が滲んだわ。
仕事に疲れたオッサンが見ると良いのではないでしょうか(笑)
原作を知らなければ楽しんだだろうか、、、
原作がすごく好きで
だからと言ってあの話を映画にしてもねえ〜と思ってしばらく見ないでいた作品。
アマゾンプライムで視聴。
原作の主題さえも引き継がれてなかった。
原作のいろんなエピソードをつまんで作りましたという感じだけどエピソードつまむにしてもつまみ方の思考が現代風。
映画にも出てくる大きな石
あれは物語では 赤い大蛇のような筋が入ってて
石を見た信長が城の前に置くというのを石工のリーダーが
「これは動かしてはいけない石です。死人が出ます」
って言うので信長が、「やらぬと言うなら お前の首をはねる、いやそれじゃお前は喜んで差し出すだろうからお前の嫁と娘の首をはねる!」
と言うと
「この石を動かす死人の数を考えるなら妻も娘も喜んで首を差し出しますでしょう」
って言う。
うわっ そう言うんだ!っていう驚きがあったりするわけで。
城作りについても
あの時代の城郭建築は その後の城とは違っていて
秀吉が作る墨俣城とまでは行かなくとも
その戦の場所場所に出向いて行ってさくっと作るもの。
そう言う知識的な事も読んでわかっていくわけで
戦に追随しつつ作る城造りとうって変わって作る異形の城の
図面を引くのは息子で 棟梁の西田敏行はなんか悪い予感がしてて それを表すかのように結局炎上するという
身も蓋もない話。
原作ままだと西田敏行は、いいとこなしの主人公になっちゃうから そのままってわけには行かなかっただろうとは思う。
だからあんまり見たいと思わなかったんだと思う。
一番の違和感
原作にない娘の役のセリフが現代的すぎてこれはちょっと頂けない。
お母さんのそばにいてくれたら(仕事ほっといて)
って、20世紀にも言えてないしそもそも思わない。
21世紀になってやっとですよ。
この時代にそれは言うわけがないなあ
というか 仕事に口突っ込みすぎ。
原作の時代考証が台無しなので
これは 題名が同じで別のもの
ですね。
原作知らなければどんな感想になったんだろうか。
凄い
直すのも仕事
男の生き様
もう少し木匠の技が見たかった
意外と楽しめました
オープンセットがすごい
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