劇場公開日 2008年12月27日

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その男ヴァン・ダム : 映画評論・批評

2008年12月24日更新

2008年12月27日よりシネマライズほかにてロードショー

ジョークと笑い飛ばすにはチョイと痛いシーンが続出

落ち目になったバン・ダムをバン・ダム自身が演じるセルフパロディという触れ込みだが、人気凋落気味の彼の現実に重なり過ぎて、ジョークと笑い飛ばすにはチョイと痛いシーンが続出する。「ワンカットで撮るのは無理だよ、俺はもう48歳なんだから」と息も絶え絶えに訴えるシーンでは、確かに無理と思ってしまうし、「作品を選べる立場じゃない」とマネージャーに言われると、その通りと頷いてしまう。自称ファンたちも「チビ」だの「カッコ良くない」などコケにしまくり。彼が強盗したと聞くと誰一人疑わず、当然のように犯人扱いする。冗談めかしているけど案外本当じゃないの?と思わせる、リスペクトのかけらもない演出に、監督の悪意さえ疑いたくなる。

でももし、バン・ダムがそれを承知でこの映画に出たとしたら、それは凄いと思う。痛さを承知で自虐的なシーンを演じ続け、役者の自己顕示欲を見せつけてアクション脱出を図ったのかもしれない。セドリック・クラピッシュ作品の常連ジネディーヌ・スアレムが、「狼たちの午後」のジョン・カザールそっくりのメイクで出てきたり、映画オタクのうんちく部分は笑える。

(森山京子)

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