「6分間だけ特別編集の劇場公開版を見ました。アクション作品としても、かなり期待できそうです。」バビロンA.D. 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
6分間だけ特別編集の劇場公開版を見ました。アクション作品としても、かなり期待できそうです。
マックス・ペインの試写会で、6分間だけ特別編集の劇場公開版を見て期待していたのに、シナリオがダメダメでがっかりしました。すべての謎が説き明かされそうなラストの展開に入り、これはどういう話であったのかネタばれを期待していたちょうど上映開始90分で突如終了。
試写会場は、ええっ?というどよめきに包まれました。
その反面、近未来のディテールとアクションの描写では見所満載でいいだけに、ホントに残念です。主演のヴィン・ディーゼルは、『リディック』から実に5年ぶりの本格アクションに主演。鍛え上げた体躯を画面狭しと、アクションを見せつけました。
特に注目は、なんと現役K-1戦士ジェノム・レ・バンナとの凄まじい肉弾ファイトを披露しています。芝居とは言え、接近戦でパンチや蹴りをモロ喰らっていましたから、相当ダメージはあったでしょう。
ジェノムはバトルだけでなく、ヒロインのオーロラに見せる優しさのところで、いい表情を見せており、演技力も確かなようです。
また、『007カジノロワイヤル』で活躍したパルクールのスタントチームも参加。忍者みたいに壁面を自在に上り下りする素早いアクションを披露していました。
また、スノーモービルで疾走しながら無人戦闘機と繰り広げる超高速バトルも圧巻。さらに、後半の大都市で繰り広げられる大規模な銃撃戦シーンのド派手さは、他のどんなアクション映画も凌駕していると思えるくらい壮絶でした。
監督の好みでCGIに頼らず実写により、特殊効果を演出している本物感も見所の一つ。R&Bのリズムフルで、アップテンポな音楽も、独特な雰囲気を醸し出しています。
やはり問題は、ストーリー。モンゴルの修道院で、超能力少女オーロラを預かって、NYまで届けたものの、最後になって引き渡すべきかどうか迷う話。だったら何も途中で止めておけば良かったのにと思います。
オーロラの存在が何故地球の破滅もたらすのか。そして彼女が所属するノーライト派は、なぜ武装してまで、彼女の奪還を目指すのか。ノーライト派とオーロラを巡って激しく対立するマフィアゴルスキー一味の目的は?
さらに後半オーロラを保護しようとする、彼女の父親のグループの存在理由もよく飲み込めませんでした。
分かった人がいたら、ぜひ補足してください。