「エンタメ裏社会映画として文句なし」エグザイル 絆 ばとーさんの映画レビュー(感想・評価)
エンタメ裏社会映画として文句なし
ジョニー・トー特集4本のうち、鑑賞3本目。
他作品(エレクション 黒社会、ブレーキング・ニュース)も良かったが、これは頭ひとつ抜けて面白かった。
ボスの命を狙った組員を、仲間組員たちが追う・守るの側に別れて前半が展開するが、それが一段落したのち、話がどう転がるかと思っていたらまさかの方向に進み、そこから冒頭のストーリーにまた繋げていくというプロットはとても巧妙。緊張と緩和のバランス、ハードボイルドとユーモアの塩梅などエンタメ裏社会映画として文句がない。
冒頭近くの、緊迫した室内銃撃戦から一転、双方一時休戦して和気あいあいと室内の修理を始める。あまつさえ飯をつくって全員で晩飯を食べだす一連の流れは最高。(この監督の作品、なぜか悪党のなかに必ず料理のうまい奴がいる)
なんどか映される、写真に定着された楽しげな男たちの姿が哀愁を帯びて悲しい。
いやーいい映画でした。
主演のひとり、アンソニー・ウォンの演技と渋い存在感がとてもいい。ちょうど彼が主演の最新作「白日青春」が公開中なのでこちらも観てみようと思う。
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