「圧倒的なやだ味」イングロリアス・バスターズ Curveさんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的なやだ味
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終始しゃくれあごのブラット・ピット。凛とした美しさが滲み出てたメラニー・ロラン。空気の読めない(読まない)フレデリック・ツォラー。小悪党(実質No.2だが)がいつもハマるシルヴェスター・グロードなど他にも語りたくなるキャラクターばかりだが、やはりクリストフ・ヴァルツ演じるハンス・ランダ大佐のキャラが頭一つ抜き出ている。
彼が画面に出てくる度に粘着質な尋問が始まるのではと嫌な気持ちになった。それも真意に対し遠まわしに遠まわしに、真綿で締めるが如く。狡猾で残忍なあのアゴが記憶に残る。作中の「やだ味」を担当し支配していたのは彼だ。
ドノウィッツ軍曹というバスターズの一員が居る。
ドイツ兵から「ユダヤの熊」と恐れられている男だ。
彼はバットでドイツ兵の頭を撃ちぬき殺す。
その彼のバットにはアメリカのユダヤ街の人々の寄せ書きが書かれている。(このシーンはカットされたらしい)
このバットでみんなの仇を取ってくれということだ。
このシーンだけ取ってもこの映画の言いたいこと、目的が見えてくると思う。
しかし私はグロ表現が苦手だ。
その点でどうしても点は低くならざるを得ない。
カタルシスを得られなかった。
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