「【メキシカン・スタンドオフ】これの緊張感に尽きる」イングロリアス・バスターズ Natsukiさんの映画レビュー(感想・評価)
【メキシカン・スタンドオフ】これの緊張感に尽きる
世界的な前評判が凄くて知ってはいたけど やっぱり
クリストフ・ヴァルツがとんでもない凄さ
タランティーノが【戦場のシャーロックホームズ】をイメージしたらしく
ドでかいパイプ姿と 推理から追求 そして解決
第1章から ただならぬ【殺気と知性】
この先の【映画史上最高の悪役リスト】には必ず彼が
ランクインするでしょう
『シンドラーのリスト』のレイフ・ファインズを完全に越えた
タランティーノも第1章が自分の作品の中でも最高のシーンだって
大声で言ってた ホントに言えてる
ディカプリオのランダ降板は良かったかもしれないけど
ブラピの役はもともとマイケル・マドセンという噂もあった
久々にMrブロンドの暴れっぷりを観たかった気もする
(タランティーノが自分で演じるつもりでもあった)
イーライ・ロスが演じたドニーも イーライと同じくユダヤ系の
アダム・サンドラーがやる予定だった
これはかなりイメージできるしちょっと観てみたかった
ハリウッド作品はどんな国の話でもみんな英語を喋る事に
疑問を持っていたというタランティーノが言語にこだわり 各国の
言葉が飛び交うだけじゃなく 言葉が通じないからこその
笑いがあったり サスペンスが起こるってのがウマイ
イーライ・ロスのバットにユダヤ人がメッセージを書き込むシーンと
劇場主マギー・チャンのシーンが全てカットなのは非常に残念
第4章の地下酒場の展開は凄まじい緊張感で
身を乗り出して観てしまった そして叫んだ
タラ恒例の【メキシカン・スタンドオフ】がここで炸裂
レザボアでは意外なMrピンクが生き残ったが 今回は・・・
第5章でついにブチ切れるダニエル・ブリューリュも良い
温厚な彼が・・・ 彼の田舎が映画館を経営してるという
裏設定のために 彼女に対してというよりも映画館に
執着があって『ニューシネマパラダイス』をイメージしたキャラクター
だった が・・・そのシーンがカットされたためにストーカーっぽい
感じになってしまっている(それはそれで良い感じ)
今作は『トゥルーロマンス』や『パルプ~』や『キルビル』などの
POPな【映画コラージュ】じゃなく クラシックでジャーマンなネタが
多いんで そこまでハジけたイメージがなく地味な印象を
持つ人もいるかと思われるが 実は超マニアックな映画ネタが
満載で濃いくらいに詰まっている
しかも最後は【映画が世界を救う】これぞタランティーノ
とにかく『イングロリアスバスターズ』の目玉は多々あれど
【メキシカン・スタンドオフ】これの緊張感に尽きる
ブラピの首の傷はエピソード1の続編で見せる予定らしいッスネ
しかしその前に・・・超待望の『キルビルvol3』が!!