「タランティーノ節全快な戦争娯楽作!」イングロリアス・バスターズ とるさき ともたさんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノ節全快な戦争娯楽作!
『地獄のバスターズ』('78 エンツォ・G・カステラッリ監督)から着想した本作は、タランティーノ節が全快な戦争エンターテイメント作品!
映画好きな監督ならではのオマージュ映像の数々に、粘着質で緻密な会話劇…“映画愛”溢れる作り!
独特な癖のある作風なのに意外に見易く、史実とは異なる娯楽作品に仕上げている。
ドイツ・フランス・イタリア・英語が飛び交う本作。
皆、会話を母国語を話す…。
この当たり前で面倒な事をちゃんと映画内で成立させているのが新鮮。
さらに痛みを感じる暴力描写に、伏線の張り方と映画的な見せ場のクライマックス。
ツボを押さえた演出に、唸る程。
そして、濃い登場人物たちの設定に描写。
中でも、4ヶ国語が交わされる状況を、軽々と繋ぐ、ナチスの“ユダヤ・ハンター”〈ハンス・ランダ大佐/クリストフ・ヴァルツ〉!
このキャラが異常に良く秀逸!
クリストフ・ヴァルツの怪演が素晴らしい限り。
題材のチョイスと癖ある作風ではあるが、個人的には大変面白く、大満足した作品。
コメントする