ノルウェイの森のレビュー・感想・評価
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駄目だこりゃ
元々大きな起伏のない長い原作を、2時間強にまとめた脚本は決して悪くはないのですが、演出と撮影が悪すぎる。
本来この作品は映像詩と呼べるような撮影と演出をすべきだと思うのですが、(私もそれを期待していました)美しいシーンは僅かです。ただカメラを回しているに過ぎません。演出といえるようなカメラワークは全然なされていません。全く素人演出といっても過言ではないくらい酷い。
世界には美しい映像の映画が幾らでもあります。それらをもっと沢山観て研究していただきたいものです。
俳優は台詞棒読みだし、外人の監督さんではそれが分からないのでしょうか? でも日本人スタッフもいるのだからその点は注意するべきだと思うのですが・・・。
性描写も下品で、今の若者なら嫌悪感を感じるかも知れません。デートには向きません。
それを知ってか、公開2日目なのに観客は数える程しかいませんでした。どこで評判を仕入れるのか知りませんが、お客様は本当によく知っていますね。
結局この作品は制作するのが遅すぎて、今の時代に全然合っていないんですよ。
淡いけど、確かに残る余韻。
村上春樹の原作は読んでいます。
うん、この映画は何ていうか、原作とはもうベツモノですね。
「原作の雰囲気を残しつつ」という表現がシックリ来ない感じ。
いや、自分の感覚なんですけどね。
予告を観た時から、原作よりかなりナイーヴに作ってる画だなあ、という印象だったので、トラン監督という人は、ひょっとして原作クラッシャーなのか?と危惧してました。
実際、クラッシュという程ではないにしても、文体を映像に置き換える作業を、この人の解釈なりに行っていたんだな、という感じです。
大胆解釈ではなく、拡大解釈?違うな。何だろう。
それで、うん。確かにナイーヴです。
ずっと紗がかかってる訳でもないのに、全体を覆う淡い雰囲気。淡い情景美。大きな音量で感情を煽る音楽の洪水。
目と耳と心がすっかり奪われたので、すんなりこの世界に埋没できました。
説明過多でもないし、映像の雰囲気で淡々と状況を語っていく感じ。
物語の動きにダイナミズムはなく、淡々と本当、淡く、繊細に。
役者もベストキャストなのかは分からないけど、原作を抜きで考えれば、これで良かったなと思います。松ケンも菊地凛子も水原希子も霧島れいかも、それぞれが良い感じでした。
ただ、これはかなり意見も分かれるんでしょうね、きっと。
自分にとって上手くハマっただけでしょうしね。
終わった直後に、こう、淡い余韻というか、どこか、たゆたう感覚が残ってました。
いや、良かったです。
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