「納得半分、不満半分」ノルウェイの森 Axel31さんの映画レビュー(感想・評価)
納得半分、不満半分
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これ、原作を読んでいない人が見て楽しめるんでしょうか?
僕はこの小説を何度も読んでいるので、映画では語られない原作のエピソードを各シーンごとに思い起こすことができ、それなりに楽しめたのですが。
そもそも、原作を読んだ人なら誰しも分かるとおり、映画化はものすごく難しいと思うんです。素敵なセリフの積み重ねによって描かれたキャラクターの魅力あってこその小説なので。そこの描き方が甘いので、映画版の緑はただの「変わった女の子」だし、永沢は単なる「イヤな奴」になっちゃってると思いました。
でも、映像は美しいし、抑えた演出も好きです。映画にするなら、このやり方しかないと思います。主役2人の演技も見事。特に菊池凛子、上手すぎて怖いぐらい。緑役の子はちょっとヘタだけど可愛いから許す(笑)。
いいところも多いだけに、キャラクターの描き方の浅さが残念でした。思い切って永沢、ハツミさんは登場させなくても良かったかも。レイコさんはもう少し描いておかないと、なんで最後に訪ねて来たのか意味不明では?あと、緑のキャラを描くのに「料理道具の話」と、「大事なのは○○○を片づけるかどうか」の話2つは、入れてほしかったなあ~と思いました。
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