「リメイクとしては良い」13日の金曜日 MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
リメイクとしては良い
オリジナル版第1作のジェイソンの母のくだりは冒頭で済ませ、早い段階でジェイソンが登場するのは清々しい。2009年の作品ということで映像技術の向上に伴い不気味な雰囲気はオリジナル版よりも良くなっている。しかし、ストーリー自体は昔から変わらず、クリスタル・レイクに来た若者がバカ騒ぎの後に大麻をやったりセックスをしたり…その騒ぎのなか、ジェイソンがどこからともなく現れ、1人ずつ惨殺していくというもの。よって新鮮味はないが、変に新しい設定を作り、世界観を壊すより全然良いだろう。残虐シーンについては地味過ぎず派手過ぎずと丁度良い具合だ。また、ジェイソンの風貌についてだが、オリジナル版から始まったシリーズ10作品のなかで、PART5辺りのジェイソンは普通のホッケーマスクを被ったただの人という風貌に思え、殺人鬼としての佇まいが薄い気がしていた。しかし本作はなかなか雰囲気も良く、「これこそ殺人鬼」と思わせてくれる。マイケル・ベイが制作に携わっているからか、そういう点も含めスタイリッシュな完成度であり、格好良いと思う。
これと言った難点は無かったが、やはりジェイソンは何度観てもジェイソンだなとは感じた。要するに、「飽きた」ってことだ。また、性描写や女性の裸体などそういうシーンが多すぎる。ホラー映画に女性のヌードなどは王道だが、ここまでやられると幻滅するということが分かった。最後に、本作の新リメイク版が制作されているという情報があるが、いつかは不明。また観たいような、またやるのかというような、複雑な心境で大人しく待っていようと思う。
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