劇場公開日 2009年12月18日

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「TV特番か何かを見てる感じが拭えず……」THE 4TH KIND フォース・カインド 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5TV特番か何かを見てる感じが拭えず……

2009年12月26日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

本編に登場する記録映像の真偽はさておき、記録映像と再現映像を同時に見せる試みは確かに記録映像のリアリティを高めている……
高めているのだが、同時に再現映像の方を陳腐に見せてしまう両刃の剣でもあった。

ミラ・ジョヴォビッチやウィル・パットンらの演技が不味い訳では無いのに、再現映像と比べて過剰すぎる演出(フクロウのアップや細切れなカット)が登場するたび、実際(?)以上に怖がらせようとしてる感じを受けてしまって興醒め。
記録映像も、ギョッとしたりするシーンはあるが単なるコケオドシな感じで、後を引く怖さは感じなかった。

結局、一番怖かったのは実は自分の恐怖体験を語るゲイリー博士本人の顔だったりする。
「そういや『シャイニング』のシェリー・デュバルも顔怖かったよなぁ」なんて雑念を鑑賞中に何度も振り払いつつ。

そんな感じでイマイチ作品に入り込めず、このテのTV特番でも眺めているような、一歩引いた感じでの鑑賞に終始。

とはいえ怖くない訳では無いし、明解な結末を迎えない展開はやはり薄気味悪い。
「いやいやフェイクでしょ?」などと笑いながらも、夜眠る時に目を閉じるのが少し怖くなるような、ぬめぬめしたイヤな後味は残る。

浮遊きびなご