劇場公開日 2010年3月6日

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「淡々と生きる」ハート・ロッカー xtc4241さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5淡々と生きる

2010年2月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

怖い

興奮

難しい

こんにちは(いま2月24日11:55頃です)

eiga.comの試写に応募して当たったんです。
それで、会場に6時30分に着いたら、長蛇の列。
中野ゼロホールは1500人くらい入る試写会をやるには、大きな会場。
だから、大丈夫だろうと思ったけど、その後も続々と並ぶ。
アカデミー賞最有力というふれこみが効いているのだろう。

と、前置きはこのくらいに。
レビューですが、なんといったらいいのか。
少なくても、この映画に倫理を求めてはいけない。
倫理観よりは、生物欲求というのだろうか。
人間のというより、生物の原初的な欲求。
与えられた環境のなかで、淡々と仕事をする男たち。
いつも極限だから、考えるのをよそうとする爆発物処理班。
それでも吹き出るように出てしまうアドレナリン。
なんか、それも顔のアップや上半身が映し出されるから、
彼らの息遣いが伝わってきてとてもリアルなのだ。

唯一、映画らしいというか、ストーリーらしいのが、
街で知り合ったアラブの少年”ベッカム”との交流。
でも、それは本当の話ではなく、錯覚だったのだが・・・。
かくも現実と夢想の境もなくなっていることを教える。

それでもひとは生きるのだ。
そして、普通の生活に戻るのだが、普通が普通ではなくなってしまった。
極限の生活が忘れられなくなってしまい・・・
どこか、壊れてしまった人間としての精神、知性。
戦争に生きるということは、こういうことなのかもしれない。

僕もあなたも、こうなってしまう可能性は十分にある。
そんなことを突きつけた映画といえるだろう。

xtc4241