「My life is incomplete without you. そっちか!?」パッセンジャーズ アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
My life is incomplete without you. そっちか!?
今月は一人で勝手に「アン・ハサウェイ強化月間」。第三回は「パッセンジャーズ」です。飛行機墜落事故からのサスペンスかと思いきや、まさかまさかの煉獄オチだったとは!自分が死んでた事に気が付いた時のアン・ハサウェイ演じるクレアのパニックぶりはインパクト大でした。
こういう話って私も含めキリスト教ではない日本人にはとっても分かりにくいストーリーだと思うのですが、煉獄というのはキリスト教の世界観で現世と天国の間にある世界の事です。で、本作は基本的にストーリーが全て煉獄の中で進んでて、その中でクレアが自分が死んだ事に気が付くまでのお話なんですね。
クレアを含めセラピーを受けていた人達は皆さん最初は自分自身が亡くなった事に気が付いていない状態で、途中途中で患者がいなくなってたのは天国へ旅立っていったから。自分に近しい、先に亡くなった人達がそれとなく教えてくれていたようでした。シャノンが幼い頃に亡くなった両親を「許した」シーンでちょっとグッと来たのですが、迎えに来てくれたのが両親だったのはホント良かった。
レビューの中でよく比較されている「シックス・センス」とは似て異なり、「シックス・センス」は自分が死んだ事に気が付かず「現世」においてさ迷ってる魂の物語、本作は自分が死んだ事に気付くまで「煉獄」で暮らしている魂の物語になります。煉獄のモブの方は皆飛行機墜落事故の被害者だったみたいですしね。クレアが気が付くまで協力してくれてたってエリックが言ってましたし。そういう事情がわかるとこの作品ももう少しスッと頭に入ってくるのではなかろうかと思います。
というわけで、これに近いのはちょっと昔に話題になった海外ドラマの「LOST 」シーズン6です。私も「LOST 」観てたので、途中からもしかしたらっと気が付きました。ほぼ設定パクりやん!っと思ったら本作(2009年)の方がシーズン6(2010年)より公開早かったのね。きっと「LOST 」のスタッフは本作を観て結末を思い付いたに違いない!!