「ボーイズがどうしようもない現実に翻弄されマーメイドのように漂う。」ノーボーイズ,ノークライ いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
ボーイズがどうしようもない現実に翻弄されマーメイドのように漂う。
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妻夫木聡や貫地谷しほりは、いつも通りと言えばいつも通りで、
“チェイサー”とは全く違うちょっとおバカな役を演じた
ハ・ジョンウはちゃんと役作りしていてしっくりくるが、
それ以上に僕は徳永えりのポッチャリに、
眉薄にちょっとショックを受ける。
劇中の言葉を借りれば、バカで、
ヤリ○ンの妹という役の雰囲気は十分出てていいんですけど、
徳永えりファンは濡れ場はないけど、頑張りを観た方がいい。
渡辺あやの独特で繊細な脚本が韓国人監督でどうなるか興味深かったが、
主人公二人が明らかに体格差があるのに互角だったり、ぶつかりあいとか、
韓国映画と言えばハンマーやパイプ椅子をぶん回すような
画をイメージしちゃうけど、
血生臭さはあるにはあるが、その辺が押さえ気味で、
もうちょっとぶつかり合ってもよかったと思わないでもないが、
間の抜けた笑いにクスクスとし、主人公二人の現実と幻想に、
何とも言えない心地よさを感じる。
擬似家族な食卓を見つめるシーンの優しい眼差しや、
“その土曜日、7時58分”のような雰囲気も漂っている、
どうすればいいのか分からず、事はうまく運ばず、
背負っているモノは重くのしかかり、
自分自身がどうしようもなく情けなく、
そんな二人が歌い上げるアジアの純真に、何だか泣けてくる。
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