劇場公開日 2009年12月12日

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「なんだ、おもしろいじゃん」パブリック・エネミーズ あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0なんだ、おもしろいじゃん

2010年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

興奮

2009年アメリカ映画。141分。今年3本目の作品。「社会の敵ナンバーワン」と称された実在の銀行強盗犯ジョン・デリンジャーを題材にした作品で、監督は名匠マイケル・マンでございます。

内容は、禁酒法時代のシカゴを舞台に31才で人生が終わったデリンジャーの晩年の活躍劇。銀行強盗犯として「社会の敵」と呼ばれながら、大衆のヒーローになっていたデリンジャーと、一人の女の出会い。そして最後を向かえるまでの過程が描かれています。

本編が始まって1時間くらいはストーリーを展開が追っかけているようで、いまいち感がありました。しかし、マン監督お得意の芸術的な銃撃戦がでてきてから、作品を支配する空気が一変します。ようやくストーリーに命が吹き込まれ、そこからは展開がストーリーをぐいぐい引っぱっているのです。

そこからエンディングまでのジョニー・デップの演技は、第六感を刺激するかのような神がかった演技。というか、ジョニーのあの魅惑の目の表情はかなり危険(「ラスト、コーション」のトニー・レオンなみ)。あんな目で見つめられて落ちない女はいないのじゃないかと思うくらい。

スマステの「月一吾郎」で稲垣吾郎が、ジョニー・デップのかっこよさばかりをほめていたのを見て「なに、女子高生みたいなこと言ってるんだよ」と思いましたが、そう言うしかないくらい本当にかっこよかったです。

世間的には評価が乏しかった本作ですが、蓋をあけてみれば、個人的に禁酒法時代のマフィア映画が大好きなのと、マン監督ファンだったということもあり、満足感一杯で劇場を後にできた作品でした。

ただ、本作は過去のマン監督作品で予習してから観た方がいいかも、とは思いました(でないと、あの銃撃戦を楽しめないと思う)。

一度でいいから、本作のジョニー・デップみたいにとことんキザなことをやってみたいと思いました。

あんゆ~る