劇場公開日 2009年1月9日

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「バリー・マニロウが高らかに歌い上げる人非ざる者達の気高さがとにかく美しい」ヘルボーイ ゴールデン・アーミー よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0バリー・マニロウが高らかに歌い上げる人非ざる者達の気高さがとにかく美しい

2018年9月5日
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地獄からやって来た悪魔の子ヘルボーイら超常現象捜査防衛局が人類を滅亡させようと太古に封印された黄金兵を蘇らせようとするエルフの王子ヌアダと対決する話・・・とまとめると大人が観る映画ですか?と誤解されかねませんが、これこそ大人が観るべきファンタジーだと声を大にして言いたいです。異形の者達への偏愛を常に作品の核にしているギレルモ・デル・トロ監督の雄大な世界観の中では我々人間は端役に過ぎず、我々が抱える醜悪さが彼ら人非ざる者達の気高さを際立たせる極めて美しい作品であることを今からでも遅くないので体感してもらいたいものです。
瀕死のヘルボーイとその妻リズに突きつけられた究極の選択に惑うことなく応えるリズの姿が身悶えするほど感動しますし、あくまでこの映画のテーマは愛なのだということがバリー・マニロウによって高らかに歌われますのでお聴き逃しなきよう。

よね