「告発する勇気。」ボーダータウン 報道されない殺人者 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
告発する勇気。
名画座にて。
題名くらいしか知らなかった本作。こういうのが観れて嬉しい。
しかし内容は…。
これが日常的に起きている事件というのが信じられない。
強制労働の果てに、そんなことまでされているなんて!酷い。
泣き寝入りする被害者家族が多い中、奇跡的に生還した
少女の訴えから事件の究明に乗り出す女性記者と元同僚の
行く手に、次々と脅しの警告が発せられ、命まで危険にさらす。
とにかく内容がセンセーショナルで、怖くて仕方がなかった。
ただ映画として考えると、あまり纏まりは良くない感じだ。
決して観やすい内容でないだけに、サスペンスドラマのような
緊張感が大切なこともあるが、J・ロペスが金髪で車を飛ばすなど、
証人保護の観点から、あり得ない展開が多かった気がする。
また、あの「濃さ」がウリのA・バンデラスが別人のように見える。
あれほど印象の薄いバンデラスを観たのは初めてかもしれない(爆)
しかしながら、こんな横暴を告発すらできない貧民層が、
当たり前に存在しているのが今のメキシコの現状なんだそうだ。
告発映画のような試みがかえって恐ろしさを増している。
(日本だって笑ってられない。何とかしなければいけないのだ!)
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