「人にはどんな役割があるかわからない」ホビット 思いがけない冒険 アイダホさんの映画レビュー(感想・評価)
人にはどんな役割があるかわからない
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闇を祓うのは偉大な力ではなく、些細なこと。
人に親切にしたり、思いやりを持ったり、そんな普通の人たちの日々の行いが闇を祓う
ガンダルフの言葉が染みる
『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『ホビット』シリーズではどこかダークで迫る闇に対する恐怖や不安が協調され、善は吹けば消えてしまいそうなほど頼りない、ように見える。けれど、このシリーズはとてもポジティブなメッセージがあるように思える
確かに光はいつもボロボロなんだけれど、色んなキャラクターの小さな善意が巡りめぐってそれを助ける。
ビルボが見逃したゴラムは最終的に一つの指輪=サウロンを滅ぼしたし、トーリンがビルボに友情の証として渡したミスリルは、ビルボからフロドに受け継がれ、何度もフロドの命を救った。ガンダルフがビルボに渡したつらぬき丸もそう。
救いようのない悪人の、悪意に基づいた行動でさえ、大いなる善のための「つなぎ」になっていく。だから、人にはどんな役割があるのかわからないし、人の生死を軽率に語ってはならない。
作者の哲学というか、メッセージというか、どこか考えさせられるような、勇気づけられるような、そんな前向きさが感動させるんだよなと思ったり
映像美もすごいけどね
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