劇場公開日 2008年9月6日

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落下の王国のレビュー・感想・評価

全33件中、21~33件目を表示

4.5美しく深い、まさに「魂の救済」

2020年9月20日
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映像美しく、内容深く、構成素晴らしく、かわいく、きれいで、心に希望が灯る、最高でした。
リーペイスきれいでかっこよかった。
アレクサンドリアの女の子最高!なんとも愛らしく、自然で。この子無くして語れない。その存在がまさに彼の「魂の救済」。
絶望の中から生きる希望をもたらすのは、心底必要としてくれる人の存在なんだな〜と改めて。深いメッセージ性のある作品。
本当にいろいろな意味で感動の作品でした。

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choco

3.0鮮明なカラー映像に拘った異色作

2020年5月21日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

夢想世界を大胆に、精緻な色彩の映像美に創り上げた鮮烈な映画。撮影技術の行き着く末を見せるかの拘りが凄い。活動写真時代のスタントマンへのオマージュがあって安らぐ。

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Gustav

4.5ロケ地巡り中

2019年2月1日
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この映画の美しさに惹かれロケ地巡りの旅がライフワークになってたりもする。
インド、ラダックのパンゴン湖は最高。

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cio

5.0小さい頃の日曜日の夕方の香りがする…

2017年3月27日
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切なくも、懐かしいかんじのする映画。
登場する舞台が美しい…

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てんてこまい

4.5映像美と言われてまずこの映画が思い浮かぶ

2016年3月6日
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鑑賞方法:DVD/BD

贅沢すぎる映像たち。随所にあらわれる監督の遊び心にくすぐられる。映画監督やってたらこんな映画撮ってみたいだろうなー。世界史絡めて色々裏設定つくれそうだし。

そしてちょいぽちゃの女の子が絶妙に可愛くね?演技上手すぎだろ

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シネマ小僧

4.5

2015年8月18日
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映像が綺麗すぎて涙がでます。
何度でも見たい作品です

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りこ

4.5「落ちること」をおそれるな

2010年5月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

興奮

幸せ

非常に見どころの多い作品だった。
前作「ザ・セル」で衝撃を与えてくれたターセム監督は、
またも素晴らしい映画を届けてくれた。

一切CGを使っていないという豪華絢爛な映像は圧巻だ。
現実にこんな美しい場所があるなんて信じられない。
まるで映画のために作られた豪華な舞台のようだった。

CGを多用する映画が今はたくさんあるが、一歩間違えばチープなものになってしまう。
チープなものだと認識してしまえば、いくら壮大なスケールの映画であっても
映像に対しての感動はない。
(丸わかりの合成映像にも反吐がでることが多い。)
CGに頼らずに現実にあるものだけでこれだけの映像美を作り上げたところに、
ターセム監督の「本物の美しさを撮りたい!」という映像に対しての情熱が伝わってきた。

また、前作「ザ・セル」に続いて石岡瑛子が衣装を担当している。
奇抜なデザインや色使いは健在。
お話の中の奇妙で独特の世界観を作り上げることに一役買っている。

そして、少女を演じたカティンカちゃんがとてつもなく可愛いらしい。
とにかく自然体で、演技くささが一切感じられない。
決して美少女というわけではないが、
ニカっとはにかむような笑顔や、ぷっくりしたほっぺた、
チロチロ動く指先・・・とにかく子どもらしさが存分に出ていて愛らしい。

ロイを演じたリー・ペイスもかっこよくて素敵だった。
普通に生活していれば、接点もないであろうロイと少女が、
病院内の限られた時間、場所の中でこっそり二人だけのお話会をし、
親密になっていく様子(少女がロイに懐いていく様子)は
なんともほほえましい。

だだっぴろい大部屋の中、カーテンで区切られた二人だけの空間。
まるで秘密基地のようなドキドキ、ワクワク感。
その秘密基地にはお話を聞かせてくれる「自分だけの」お兄さんがいる。
そのお兄さんの懐に潜り込み、今日もお話の続きを聴く。
私は少女に自分を重ね合わせてこの映画を観ていたかもしれない。

「落ちることをおそれるな」は私がこの映画から受け取ったメッセージだ。
ロイも少女も、落下したことで入院し出会った。
ロイは肉体だけでなく精神的にも落ちていた。

しかし少女によりロイの絶望の世界に光が差し込む。
ロイのお話は、自分の精神状態とリンクし絶望へと向かうが、
少女の無垢な心によって自分の弱い心に打ち勝ち、
ロイの予定になかったハッピーエンドを迎える。

スタントマンだった大の男、ロイを救ったのは
たまたま病院で出会った少女の無垢な心だった・・・。

「落ちる」という言葉には負のイメージがつきまとう。
崖から落ちる、闇に落ちる、落ち込む・・・。
そのような負のイメージのある「fall」を題名にした監督の意図とは?

命がけのスタント。高い場所から落ちる。
一歩間違えば死ぬこともある。
ロイのように怪我を負い、絶望することもある。
映画の裏にある、命をはって映像を作り上げる人間の偉大さ。
「落ちる」ことの美学。

長い人生の中、誰にだって落ちるときは来る。
もうどん底に落ち込んでしまうことだって。

だけど、落ちたっていい。
そこから這い上がることは、いつからでも出来るのだ。
落ちることをおそれなくていい。
落ちることは、決して悪いことじゃない。

そのようなメッセージが、題名「fall」にはあるのではないかと感じた。

この映画の映像美に注目が集まることが多いだろうが、
私はこの心温まるストーリー、メッセージにも注目してほしいと思った。

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nao-eiga

5.0交響曲第7番が奏でる叙情に圧倒的な映像美。どん底のような人生でも、世界は美しかった。

2008年11月18日
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鑑賞方法:映画館

 全体として、これほど映像美に満ちた作品はないと思いました。

 まずは冒頭からして大感動!
 なぜかモノトーンの映像に、鉄橋を走る蒸気機関車が写ると、なぜだか乗客とおぼしき若い男女と馬が川に落ちて救助を待ち受けているのです。
 とっても深刻な場面なのに、川でおぼれかけている二人をスローモーションで描くと妙な躍動感を感じました。さらにバックにベートーベンの交響曲第7番第二楽章がかぶるとものすごくドラマチックに見えてきて、これから始まるドラマへの期待感が否が応でも高揚するのでした。
 この謎のモノクロシーンは、ラストに近づくにつれ、何でこうなったのか次第にわかります。
 とにかくこんな映像を心のどこかで見たいと漠然と思っていた願望が叶ったような冒頭シーンでした。

 スタントマンのロイは、撮影中大けがを負って入院。入院中に恋人も盗られてしまい、体のキズ以上に、心に深手を負っていたのです。ロイは怪我で動けない自分に変わって、言いつけを素直に聞いてくれそうなアレクサンドリアに目をつけました。そして、彼女を操り睡眠薬を盗ってこさせて自殺してしまおうと目論みます。
 原題『The Fall』は、スタントマンであるロイが「落ちる」ことを生業にしていることと、失恋して絶望のただ中に落ちることの二つを掛け合わせていたのです。

 ロイは目的を達するために、アレクサンドリアの好奇心を引きつける話をします。ひとつはアレクサンドリア大王の最期。そしてもう一つは、総督オウディアスの圧政に立ち上がった5人の勇者+1の復讐物語。どちらもモノトーンの雄大な風景をバックに極彩色の衣装まとった登場人物が活躍する映像美に溢れたものでした。
 特にエビリン姫の登場シーン。黒山賊との結婚する舞踏会シーンは息を呑むほど美しかったです。絵本作家の葉祥明先生も素晴らしいファンタジーと絶賛されておられました。
 6人の勇者は、それぞれ個性的で、オウディアスの軍勢を痛快に打ち破っていきます。この物語をスピンアウトして見たいと思うくらいの出来です。なるほどこういう話なら、アレクサンドリアもロイの語る冒険物語に夢中になって、続きが聞きたくて言いなりになってしまうのも無理ないことでしょう。

 ここまでなら、有り触れた話。
 でもこの作品に緊張感が漂うのは、ロイの自殺願望。ついにロイは、アレクサンドリアに睡眠薬を持ってこさせることに成功するのです。何度も、危機一髪!ロイは自殺に成功して、勇者の話は打ち切りかという複線があるので、妙にドキドキさせられる作品でした。
 面白い勇者の話も、語る人が人生に深く絶望したロイなのです。彼の話は次第に現実と交差していき、荒唐無稽で悲惨なものになっていきます。
 ロイによって、次々殺されていく登場人物たち。
 アレクサンドリアは、ショックで号泣します。何で殺しちゃうの!死んじゃやだ!彼女の無垢な心の叫びは、ロイの心を動かします。

 ファンタジーに過ぎなかった話が、現実の傷ついた心にシンクロしてゆき、光を灯すことに繋がっていきました。
 ターセム監督は、あえてストーリーを破壊するというリスクを冒しながらも、意味ある感動に変えていったのです。見事なストーリーテーリングでした。

 そして何よりも、アレクサンドリアを演じたカティンカり天然ぶり。終盤の現実とファンタジーがクロスするところをなんなく自然に演じ分けているのです。それと彼女の可愛さ。感情表現がうまくて、彼女が号泣したとき、ついついもらい泣きしてしまいました。
 でも残念ながら、瓶のなかにたっぷり入った睡眠薬を知らずに、アレクサンドリアはロイに渡してしまいます。翌朝、窓の外には死者を運ぶ荷車が横付けにされていました。それを見たアレクサンドリアは必死で、馬車の後を追いかけます。
 ああ、あの勇者の行く末は、もう聞くことができないのでしょうか?

 絶望の淵に落下しても、生きていれば、そこがわが心の王国になります。そして世界は美しい。どんな悲惨な人生でも、生きていることが素晴らしいんだということを感じさせてくれた作品でした。

 それにしても、4年かけて世界をロケハンし続けた、ロケーションも凄いです。世界遺産が目白押し。シメントリーにパターンで表現されたシーンも多く、写真家ならこんな映像を撮ってみたいと思うところばかりでした。

 交響曲第7番が叙情を奏でるエンディングも深い余韻を残してくれました。
 映画ファンなら絶対映画館の大スクリーンで見るべき作品ですね。

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流山の小地蔵

4.0少女と希望をいうお話を紡いでゆくのです

2008年10月30日

興奮

知的

スタントマンのロイは撮影で橋から落ちて 脚を骨折し、
入院することに。
その病院で腕を骨折している少女に出会う。

その少女にデマカセの作り話しを聞かせているうちに、
いつしかそのお話しは二人の宝物になっていく。

世の中に絶望しているロイは
結末を救いようのない悲劇にしようとするが、
少女の無垢で純真な想いによって
彼の悲しみの心は洗われて、綺麗な気持ちに
生まれ変わる。

そして、この映画の風景は絶品です。

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カサキショー

3.0眠りに落下した私。

2008年10月18日

悲しい

怖い

単純

公開前からかなり評価されていた作品だったので、
そりゃ~来たら観ないわけには…と思っていたけれど、
物語の内容を読んで、おそらくこうなるんじゃないかと
思った自分の不安が見事に的中し^^;私は眠りに落下…。

映像と衣装は、それはそれは見事なものだった。
写真と見紛うほどのハイビジョンのような豊かな映像美。
それがまた…世界遺産の数々を映し出しているのだから、
昔の日本のCMだったらフジだコニカだと付けられるほど。
ただ、その美しさのせいか「魅せ」に興じている部分が多く、
映画を観ているというより、静止画像を観ているようだった。
おとぎ話…というからには、たくさんの英雄が出て来る。
主人公が成り替わる仮面のヒーローはさすがにカッコ良く、
小さな女の子だったら、ドキドキワクワクするだろうなぁ。
とは思った^^; でも…私は物語にワクワク出来なかった。

そして何よりも、冒頭からこのお話がどうしてやたらと
ネガティブなのかが気になった。そりゃ~スタントマン、
半身不随なんてことになればもう仕事が出来ないわけで
死にたくなるかもしれないけど、じゃあその職業の人は
みんなそうなのか…?なんてヒネくれて考えてしまった。
彼自身をそう暗くは描いていないものの、病院がまるで
ホラーの館の様にオドロオドロしく、彼を慕う少女の顔が
元・横綱の曙に似ていることも相まって^^;なんか怖かった。
悲劇で終わるおとぎ話も、あの殺され方がやはりダメで、、
だから、カッコイイ~とか可愛い~とか思えなかったのだ。
せっかくのおとぎ話なのに、私には致命傷だ…。

ところが終盤に入り、最後の最後で開眼した!!
あのクライマックスの無声映画のアクションシーンの数々。
H・ロイド、B・キートンの身体を張った演技を彷彿とさせる
素晴らしい映像の数々…。もちろん全編モノクロだ。
粗い映像、早すぎるコマ送り、でもしっかりと感動できた。
やっぱり映画とはこれだ。最後にやっと巡り合えた感じ♪

(スタント満載の映画王国。落下しても落命しないでね)

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ハチコ

2.5映像が綺麗

2008年10月16日

物語はロイが話す物語はロイの全くの作り話なのですが、現実世界の人たちがその冒険物語に登場し、物語と先日の世界を繋げています。

ロイが聞かせる冒険物語の映像美がすばらしかったです。13の世界遺産を含む24ヶ国以上の美しいロケーション。ともかく壮大でまるで自分も世界旅行をしているような気分に浸れます。

ただ物語の方は微妙。というか設定がちっちゃいんですよ。だって自殺するための薬を純粋な5歳の子を騙して取りに行かせる為に作り上げた物語なんです。

「作り話が色彩を帯びて輝き始めるとき、嘘は真実になり、絶望は希望に変わる」

とチラシにあったのですが、、、嘘は真実になってなーい。

そもそもスタントマンのロイが自殺したいほど自暴自棄になってしまうという背景があまりちゃんと描かれていなかったんですよね。そりゃあスタントマンにしたら足は商売道具だったかもしれませんが、それで自殺というのは安易すぎないか?それとも失恋の痛手の方が大きかったのか?

そして時々ロイがアレクサンドリアに大声あげたりするのがどうも気に入りませんでした。5歳の子に当たるなよ!って思っちゃって。それでもアレクサンドリアに話を聞かせるうちにロイの気持ちが前向きに変わっていくものだと思って観ていたのに全然そんなことはなく・・・。

ロイが聞かせるお話の映像は、5歳の少女アレクサンドリアの想像というかイメージなので、色彩溢れたなんとも不思議な世界。その映像がなかなか壮大で見ごたえあります。

ただ途中からその物語にアレクサンドリアも登場してくるのですが、アレクサンドリアが登場してからは冒険と復讐の物語の様子からはちょっと一変してしまい、ちょっと物語がチープになってしまった感じがしたのが残念でした。まただんだんロイの絶望が反映されていってしまったのか、どんどん暗い話になっていってしまいます。お願いだからそんな話聞かせないでよ、というぐらい残酷な話に変わっていってしまい、ロイの身勝手さになんだか腹が立ってしまいました。アレクサンドリアは純粋にロイの話が、そしてロイが好きで一緒にいたのに、こんな小さい子に当たるなんて・・・。早く立ち直れ!と叱咤したい気分でした。

それに比べてアレクサンドリアの純粋なこと。

目を輝かせてロイの話を聞き、続きを望むんです。大好きなロイの為に、ロイが必要な薬を取ってこようとするんです。このアレクサンドリア役の子、正直顔は全然かわいくないのですが、そのかわいくないところが逆によかったのかもしれません。

鑑賞前にチラシから受けた印象とは違った作品で、思ったほど希望的な明るい話になっていなかったのが少し残念でした。

映画のストーリーよりも、ロイが聞かせる物語の映像美を楽しむ映画なのかな。

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masako

5.01人の青年の絶望と失恋の痛みの物語

2008年9月27日
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鑑賞方法:映画館

1人の青年が怪我によって将来を絶望し、失恋による喪失感の物語。青年が語る話を聞くのが、明るく健気でみんなに愛されている少女。
言葉にするとこれだけのことだけれど、それを想像力と映像で映画にしている。それに何より、この青年と少女が抱えている悩みは、誰もが抱えるどうにもならない現実。生きていくうえで不変と思えるような状況。それをこういうストーリーと映像で表現したのは見事。

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chocolate

4.0来年のオスカー主演女優賞候補を早くも発見!

2008年7月12日

泣ける

悲しい

幸せ

ターセム・シンというインド出身の監督でREMのLosing my relisionなどのPVが有名らしいですが、実は長編映画はこれが2作目。1作目はThe Cellというジェニロペをフィーチャーしたスリラーで、アーティスティックではあったのですが、正直、内容はいまいちという記憶があります。

さて、本作、ベルリン映画祭でCrystal Bear賞を受賞しております。出演者はみな無名の俳優さんたちですが、見つけました!来年のオスカー主演女優賞候補!Catinca Untaruという若干7歳(撮影時)のルーマニア出身の女の子なんですが、とにかくこの女の子の可愛らしく観客を引き込む演技力は、筆舌に尽くしがたいものがあります。ちょっと小太りで、第一印象は必ずしもよくない乳歯の抜けたばかりのこの女の子の演技がなければ、このThe FallもThe Cellと同様、凡作になっていた可能性もあります。Little miss sunshineのAbigail Breslinをも超える存在感。彼女の演技に、不覚にも(というか泣いてばっかりの私)嗚咽・・・。

内容ですが、「無声映画が撮影されるようになったアメリカのとある病院で、映画のスタントで下半身が不自由になった青年と片腕を骨折した少女が出会う。青年は何の気なしに、自分の想像で作り上げたお話を少女に語り始めるが・・・。」という出だしで、少女の中で作り上げられた想像の映像が繰り広げられます。その映像の美しさは、ポスターを見ていただけるとわかると思いますが、サルバドール・ダリの影響をかなり受けています。アートが好きで、子供が好きで、人生に絶望しかかっている(?)人にはおすすめです。The Cellとは、アートと言う点では共通していますが、ジャンルが全く異なります。The Cellの先入観で見ないことをおすすめします。

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dobuboba