「あ自分にもそんなことあったよ、あったよと思わず共感してしまう、ほのぼの暖かい恋にあこがれる女の子のドラマ」ジョージアの日記 ゆーうつでキラキラな毎日 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
あ自分にもそんなことあったよ、あったよと思わず共感してしまう、ほのぼの暖かい恋にあこがれる女の子のドラマ
観客の誰もが「あの頃」を思い出すベストセラー小説の映画化した作品。
「ありのままのあなたが素敵!」っていう作者のメッセージは、大人のあなたでもふさぎ込んでいた気持ちを和まし、暖かく包んでくれることでしょう。
原作は、10代の女の子の日記の形で描かれる、国際的なベストセラー『ジョージアの青春日記』。まるで、ティーンエイジのブリジッド・ジョーンズのような物語です。
ジョージアは、14歳の思春期まっだなかの女の子。パパやママは大好きなのに普段はちょっと反抗気味。そして、ジョージアも彼女の友達も考えることは、いつも憧れの男の子のこと。自分の誕生日までには、彼氏をつくり、大人っぽくてクールなクラブでDJパーティを開くことが彼女の夢だったのです。
ところが肝心の彼氏がいな~い(; ;)そして化石時代に生きているパパは、クラブなんかでパーティなんて認めてくれない。そんなジョージアの前に、転校生のロビーが現れて、一目惚れに。
でもアレよという間に、ロビーは全男子垂涎の巨乳をもつリンジーとつきあい出します。
仲良し4人組で胸を比べっこしつつ、リンジーには『面白さ』で勝っているという親友ジャスの励ましを元に、ジョージアは、打倒リンジーに乗り出します。
こうと決めたら、どんな手段でも使って突っ走り、必ずドジをやる憎めないキャラのジョージアに、ああ自分にもそんなことあったよ、あったよと思わず共感してしまうことでしょう。
でもそこは映画作品。ジョージアの思いつくことは尋常ではありません。猫好きなロビーを口説くため荒くれ猫のアンガスの「猫の手」を借りようとしたり、ロビーとのキスの練習に、キスの上手な男の子から「キス特訓」を受けたり。
そんなジョージアの『努力』は、一見報われたのか、ロビーとの距離は縮まりますが、何事も仕掛けすぎは禁物。ロビーの気を引きたい一心で、彼の親友に当てつけがましく近づいたのが、裏目に出てしまうのです。
落ち込むジョージアに追い打ちをかけるように、愛するパパは海外転勤になり、パパがいなくなったとたんママは、若い男を家に上げて、得意顔。
おまけに親友ジャスとは、喧嘩をしてすっかり孤独に。
ここまでの前半。なんだか甘~い、思春期の女の子たちのキャピキャピ弾ける青春日記が続き、なんだかおじさんとしては、気恥ずかしい違和感を感じておりました。
まぁ、悲しみに暮れるジョージアがパパの後を追って、海外に移住しまう、ちょっと切ない失恋物語なんだろうと決め込んでおりましたら、大違い。
もうこの作品の後半からラストは、大人も楽しめるあっと驚くどんでん返しの展開で、目を見張りました。
ジョージアとロビーがどうなるのか?そしてママは本気で浮気していたのか?旅立つジョージアの英国最後の誕生日パーティーは開けるのか。乞うご期待。
少しネタバレすると、リンジーに恐るべき女の執念を感じました。ラストにゾンビの復活のように登場するリンジーとジョージアの女の対決も見物です。
そんなジョージアですが、木星のように巨大で見にくい鼻を気にかけモテない女と決め込んでおります。でもね、ここだけの話、結構劇中でもモテていましたよ。
だから自分の魅力って結構気がつきにくくて、自分を必要以上に卑下するから、勝手に不幸に陥いちゃうのですね。
自信を持つことが大事なんだと気づかせてくれる作品でした。
あと劇中バンド組んでいたロビーのバンド演奏もなかなかナイスでしたよ。