天国はまだ遠くのレビュー・感想・評価
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感動場面はないが、のんびり、ほのぼのした感じが良い
元々は、自殺志願の若い娘が、京都の寂れた場所に行き、
宮津の民宿で、夜、寝る前に睡眠薬自殺を図る
3日目の朝、起床し、その後、数日間、宿泊する
その間、廃屋に行く毎に、窓枠に積んだ小石は17個
→ 1日、数個の日もある
宿主や近所の人との交流、及び、自然に接して、
最後は、列車に乗り、帰宅の途につく
映画に無理筋が無いのが良い
疲れたときの深呼吸。
人気作家、瀬尾まいこの同名小説を映画化した本作。
心温まる癒し系ファンタジー。と書いてある。
↑最近多いこのフレーズ^^;
世の中みんな疲れている…。とはいえ死んではいかん!
田舎に助けを求める(死にきれなかった)女の子を通して、
人生再起の道を辿るストーリー。。
アイドル系の加藤ローサと、お笑い芸人の徳井義実の
共演ってどうなの…?と思ったのだが、案外イケてる。
ローサは相変わらず童顔ながら上手い演技を見せる。
対する徳井は喋りがかなりお笑いっぽかった。…が、
けっこう湿っぽく、孤独感がよく出せていたと思う。
台詞は極端に少ない。表情や態度からそれを読み取る
感じになるのだが、景色と相まってかなり気持ちがいい。
私はまったく死のうとは思わないが、、
あの場所には行ってみたいと(めがね橋はチト怖いがx)
そんな風に思える作品だった。
人間誰でも美味しい空気を吸って、美味しいものを食べ、
よく眠り、起きて好きなことに時間を費やしていれば…
自然と元気なんて取り戻せるものなのだ。
それほど単純なことが、なかなか都会では取り戻せない。
好きで選んだ都会の生活、忙しい仕事は楽しいどころか、
なぜ死にたくなるほど、本人を疲れ果てさせるのだろう…。
どこに住んでいようが、ストレスは常についてまわる。
要は自分が変わるしかないのだ、今後も生きていくなら。
他人には相手のストレスを慮る余裕などない。
裏を返せば、だから自身も気にすることなんかないのだ、
もっと自分を寛大に評価してしまっても良いのでは…?
特にここに描かれるような、真面目で優しい人達を見ると、
ええぃ!傍若無人になってしまえ~!!と言いたくなる^^;
(もちろん適度に)
景色もいいが、ご飯もいい!蕎麦なんて、あのズルズルと
いう音を聞くだけで、ムズムズするほど美味しそうだった。
元気になったヒロインが、やがて帰っていくラストシーン。。
二人の間に芽生えたほのかな想いが、この先また再燃する
可能性はあるが、それはもっと先でもいいような気がする。
やや物悲しいラストではあったけれど、まずは自分に戻り、
お互いに強く生きてみるべきだ。それでもなお、お互いを
必要とする気持ちになったなら、また逢えばいいのでは…。
人を愛することも、ペースダウンして…じっくり、ゆっくり、
昔ウイスキーのCMにあったように(古^^;)
少し愛して、なが~く愛して、、みたいな感じがいいかも…。
(呼吸を繰り返す感じの作品。これなら心臓も強くなるぞ!)
「ほうっ」、とした気分になりました
原作を読んでから、この映画を観ました。
原作どおりに話は進みましたが、ラスト前がちょっと変わってましたね。
だから、二人は別れずに、次の約束をするのかな、と思いました。
別れた後の二人の心情は、見ている人の解釈にゆだねているのかな?
原作にはなかった田村のラストが印象的でした。
彼の時間も動き出したんだな、と思うと、ちょっと泣けました。
起伏の激しさはありませんが、ほんわかした気持ちになれていいと思います。
ゆったりした気分で見たい方にはお勧めです。
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