サヨナライツカのレビュー・感想・評価
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紆余曲折を経て完成させた大人の恋愛ドラマ
当初は中山美穂・大沢たかお主演、行定勲監督作として映画化される予定だったが、これは頓挫。その後、2008年に中山主演のまま監督はイ・ジェハンが務め、10年に今度こそ劇場公開。
バンコクでの描写が非常に美しく、沓子と豊が惹かれあい、逢瀬を重ねていく様子も、辻仁成が描いた原作の世界観をそのまま踏襲している。
いささか残念だったのは、いわゆる“老けメイク”。現代の技術を持ってすれば、もう少しどうにかなったのではないかと思わざるを得ない。
「無国籍の映画」は、その浮遊感が演出のキモとなる。 それは舟、飛行機、揺れる車、シーツの海。
人間は死ぬとき
愛されたことを思い出す人と
愛したことを思い出す人に分かれる
・ ・
日本で待つ貞淑な婚約者と、
タイの赴任先で出会ってしまった奔放な恋人。
・・これは「結婚」というケジメを交差点として、嵐のような愛の逃避行をした男の物語ですね。
旅先ではタガが外れます。
恋はいつ訪れるのかわからないのです。国にいた時には無かったアドレナリンが、そこでは猛烈に放出されるのですから。
僕もイタリヤの聖堂の薄暗がりで、日本人旅行者の女性と並んで座り、思わぬ長話をしたことがあった。(それ以上の進展はありませんでしたが)。
面白みのない婚約者。重いミツコ。そして
火遊びにのめり込ませるトウコ。
アバンチュールは異国での火遊びゆえに、骨まで抜かれてゆくのです。
バチェラー・パーティーならば双方合意の浮気旅行なのでしょうが、国ではミツコが茶の湯を立てながら端正に待っている。
スマホがまだ存在しないので、交信には時間差が生じるという最後の時代の映画てすね。
とにかく、シーン毎に映えるトウコの見事な指輪と、ネイル。
ドレスと、髪。
匂い立つ色気と、グロスリップ。
バーガンディーのショーツにビーズのミュール・・
中山美穂はそら恐ろしい女優だし、
ジャリタレやアイドルを起用するハリボテ映画と違い、ロケの全てに ものすごいお金がかかっている映画です。
自作の映画に妻を出させる辻仁成の執心にも唸ってしまう。
⇒これ、原作家がその妻をキャスティングするのは、あのアーサー・ミラーもそうであったが、その“倒錯"へのハラハラ感が、制作・撮影現場にも存在しているはずで、
そこがまた大人の映画たるところ。
かくして愛欲の海にハマってしまう西島クンが、好青年ながらも思慮の浅い世間知らずを上手く演じていて、良かった。
会社は成功させても家庭はどうだか?という設定で、彼は、ちょっと頭の悪い鈍感な男を演るのが大変に上手いのです。
そして威風堂々、石田ゆり子演じる正妻。あの正妻が突きつける家紋の歴史、すなわち「印籠」の前には、ミポリンがガラガラと音を立てて突如精彩を失っていく姿が哀しい結末でしたね。
正妻石田ゆり子が書いたという設定の冒頭の「詩集」ですが、どこから見ても過去を引きずる男の文句。
辻仁成のモノローグです。
追憶に生きる男子諸君よ、
女性の「名前」を
間違ってはいけません。
いつドアが開いてその人がそこに立っているかも知れないのですから。
そしてあなたの思い出の、秘密の扉が、
その時ふとガン開きしてしまうかも知れないのですから。
中年女には響かなかった
日常に退屈しているロマンチストな中年男性には、もしかすると響くかもしれない。作品に壮大さがなかったですし、脚本が薄っぺらかった。《愛人》《インドシナ》の世界観は好きなので東南アジアが舞台だったらフランス合作で観たかったかも。
単なる変態映画。と、最初は思ったものの・・・実は純愛映画でした(複雑ぅ~)
最初は何が言いたいのか全く分からず単に綺麗なだけで観客不在の画像の羅列。中山美穂のPVの様相も呈しながら原作者、辻仁成の露悪趣味の映像かとも思いどうもイマイチ入りきれなかった。しかし最後のセリフの一節、このタイトルの元となる詩の一節は印象的。これが無ければ★2~2.5。なんとか纏め上げたかなぁ~という監督の力量に拍手と言った所か。
こんな美人じゃなく撮影されることってある?
愛人を持った男のご都合主義のメロドラマ。
石田ゆりこ演じるいわゆる恋敵役がとても可愛らしかったのでそういうのを見るのかと思ってたら、本命が美人設定なのにすごく美人じゃなくてちょっと驚いた。その後も婚約者・妻はずっと美しく撮られていたので、制作現場のが気になった。
ストーリーは最終的に怒りが爆発することに。
男本位の思考に女性は腹を立てないとね 成長過程の西島秀俊を観る
辻仁成の官能小説をその頃、妻だった中山美穂が主演
といっても一人称の主演は西島秀俊でした
10年くらい前の作品でみんなアラフォー
石田ゆり子は10年経っても全く変わらない
アンチエイジングの成功例です
中山美穂は一番エロい頃で、今では3枚目役が多くなったのはザンネン
特筆すべきは西島秀俊
50を過ぎてなお恋愛ドラマの主役をはれる
というか
よりカッコよくなっている
あすなろ白書の頃はただの二枚目で大して個性もなく印象にも残らなかった
この映画でもまだまだ、中山美穂の引き立て役だ
いい歳の取り方をしている
ドラマユニコーンに乗ってでもかっこいい
少しだけど、川島なお美が出ている
キレイだった
若い頃は本当に素敵だった
美人薄命
最期はやせ細って痛々しかったなあ
ストーリーは辻仁成の若い頃のとんがっただけの大した内容もない
死ぬ時に愛されたことを思い出すのか、愛したことを思い出すのか
なんてどうでもいい事だし
出世のために婚約したけど、他に好きな女が現れたので隠れて愛し合いましただと
よくある男本意の言い訳小説です
不倫男の常套句にコロリと騙される女性は
本当によく考えるべきです
既婚者とわかった時点でハッキリ決別し裁判しないと、奥さんに訴えられて慰謝料をとられてバカをみますよ
法律って男の都合の言いように出来てるから
バンコクロケはいいね
タイやベトナムはとても好きなんだ
イライラ
出演者に惹かれて観た映画。中山美穂がいちばん綺麗な頃の映画かな。とても美しい。でもその他に見どころは、、、
豊にイライラッ!結婚前の浮気、その時は燃え上がっても、別れの時のあの冷めた態度からは想像できない25年後。豊は結局婚約者と結婚して、息子も2人、仕事も順調に円満に過ごしながらも、とうこを想い続けてきたのか?なんと身勝手な。全てを知って、じっと耐えて尽くしてきた妻が、一枚上手ですね。
あーあ😔これは純愛ではないと思うし、やはりこういう映画は、私には無理だな。
感情移入は出来なかったが、とにかく中山美穂が綺麗だったという印象。...
感情移入は出来なかったが、とにかく中山美穂が綺麗だったという印象。
中山美穂のための、中山美穂を観る映画といった感じ。
映像が綺麗だった。
生涯を通じて、愛する人に出会えることが幸せ
2010年まだ愛が何なのかさえもわからない頃、結局おつきあいに至らなかった人と、はじめてのデートでの、レイトショーで見た作品(彼はどうしているのだろうか)。
本作で西島秀俊を知って、いっとき彼の魅力に取り憑かれたっけ。
12年後、そう言えば観たよなぁ、とふと思い出した「サヨナライツカ」。
異国の地での恋愛ってちょっと特別で、これが日本だとしても二人は惹かれ合っていたのだろうか?
SNSやインターネットがない時代だからこそ成り立つストーリー。
見るたびに味方が変わる作品!
2回、3回見て、3者それぞれの目線で考えさせられる映画でした。
光子目線→不倫された側の苦しさ
光子の強さ
東垣内目線→社会的立場・世間体、又は愛する人を優先するか(東垣内は世間体を取ったけど愛する人を忘れられなかった)
沓子 →愛した人の夢と家族の幸せを優先させた人
最終的には、2人が25年間の愛を貫いた感じになっていますが、東垣内が自分のエゴで世間体も恋愛も取ったことと、沓子が婚約者を取ろうとしたことが悪いことは間違いないと感じました。
それから「サヨナライツカ」の詩では、愛は季節的とありますが、人生経験の少ない私には?でした。大人になれば、そんなものになっていくのかな〜🤔
映画全体では世界観や雰囲気、音楽がとても素敵な映画でした!
魔女
中山美穂さんとっても美しい。
魅力的な女性で同性から見ても
ため息が出る。
こんな人が身近にいたら恋しちゃっても
仕方ないなぁ笑
大人な恋愛を追体験したような感覚。
西島さんは役とご本人がちがうから、
どうしても、優しく見えてしまって
芝居のブレを感じる瞬間が何度かありました…
でも青年のような若い頃の西島さんも魅力的です。
ときめきある作品、ありがとうございました!
想い続ける人
妻に目が向いていないことはわ分かります
ニュヨークまで行き彼女を探すなど
彼の中での熱量がちがう
でも。映像と音楽がキレイ過ぎて綺麗に作り過ぎてそれほどふたりの間が熱く感じる事はなかった。 切なさを感じなかった 涙を誘うこともない
多分このstoryに入って二人の女性にそして男性に共感することが出来なかった
きれい
出会いの頃の中山美穂が美しくて魅惑的で圧倒された
いつも人はサヨナラを用意して生きなければならない
孤独はもっとも裏切ることのない友人の一人だと思うほうがよい
愛に怯える前に、傘を買っておく必要がある
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
愛なんか季節のようなもの
ただ巡って人生を彩り あきさせないだけのもの
愛なんて口にした瞬間、消えてしまう氷のカケラ
サヨナライツカ
永遠の幸福なんてないように
永遠の不幸もない
いつかサヨナラがやってきて
いつかコンニチワがやってくる
人間は死ぬとき
愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトとにわかれる
私はきっと愛したことを思い出す
目先の誘惑に弱いアホvs美人なだけの痴女
Amazon primeにて試聴。
映画としての感想とストーリーとしての感想を述べる。
映画として
無駄なシーンが(SEXを除けば)なく、完成度の高い映画だった。
特に、序盤の野球のシーンは良い。
主人公は、チャンスでバントを指示される。
一度は抗議するものの、説き伏せられる。
にもかかわらず、ホームランを狙う。
結果論では見事ホームランを打ち、勝利するのだが、指示を聞かずに、独断で強打に踏み切る。
周囲のことを考えずに、目の前の誘惑に負けてしまうアホさが上手く描かれていた。
当然指示を無視された監督上司は怒るのだが、怒るシーンは直接は描かれない。ここも上手い。
後に色欲に溺れていく怠惰な主人公に対する監督上司の反応を主人公の同僚が次のように説明する。
「ホームランの時より怒ってた」
直接怒っているシーンを写すのではなく、言葉で怒りをイメージさせる。
映画にもこういう楽しみ方があるんだな、と感心させられた。
さらには、このシーンのホームランボールが最後の最後まで中山美穂との思い出の品になっていく。
一見なんの変哲もない野球のシーンだが、巧みに埋め込まれた重要な場面だった。
このような周到さは全体に行き届いでおり、おかげで、変なツッコミ(ストーリーの矛盾点の指摘)を入れることなく楽しめたと思う。
石田ゆり子と中山美穂のツーショット写真が詩集から出てきた時は
「…!!(その伏線だったか!石田ゆり子)こえぇ」
思わず声が出た。
ストーリー
この話で着目するべきは石田ゆり子。
なんと言っても、題名の『サヨナライツカ』は石田ゆり子の詩集のタイトルだ。
心に残るのは次の一節。
どんなに愛されても幸福を信じてはならない
どんなに愛しても決して愛しすぎてはならない
主人公に心から愛されてはいない(最初に詩を書いた時点では「今後、愛されないかもしれない」)ことを理解していて、
それでも淑女として夫を愛する。
ただ、「疑問点」で後述するように、愛しすぎてもいない(かもしれない)。
その姿、考え方がありありとタイトルに刻まれている。
サヨナライツカ。
この含みを噛みしめるところにこそ、本作のみどころがあると感じた。
なお、主題と思われがちな西島ひでとしと中山美穂の関係は、目先の誘惑に弱いアホと美人なだけの痴女の情事に過ぎず、みどころが(西島さんの筋肉と中山美穂の肩と背中以外に)ない。
西島さんは何一つとして面白いことやウィットに富んだことは言わない。
見た目と運だけでモテている。
中山美穂は「あなたの夢に惹かれたの」とかそれらしいことを言っているものの、その「夢」は、いきなり押しかけてパンツを脱ぎすて、SEXした後に聞いたものだ。
見た目とホームランで惹かれてるだろ。
中身がなく、目先の誘惑に弱い美男美女という点では、最高のマッチング。
最後の最後まで惹かれ合うのもよくわかる。
疑問点
2つ疑問が残った。
①最後の石田ゆり子、息子2人の写真の1番右の男性は誰か?
西島ひでとしが飾っていた写真なので、単純に考えれば西島ひでとしだ。
しかし、どうも西島さんに見えない。
さらに、あれだけ西島さんを嫌っていたバンドマンの息子が楽しそうに肩を組んでいる。
和解したのだろうか。
さらにさらに、その写真を撮ったと思われる日、石田ゆり子が男を追いかけて、外で抱きつく。
この男の顔が映らない。
「え、誰?もしかして石田ゆり子にも他に男がいたのか?」
ここで顔を映さないのは絶対にわざとだ。
製作者側の演出だ。
石田ゆり子もただ西島さんを信じて尽くしてきたわけではないのかもしれない。
愛してはいたが、愛しすぎてもいない。
その可能性を暗示していると思った。
西島さんがその写真を飾るのは、今までの家族が幸せそうで嬉しいから。そう解釈しても無理はないと思う。
②中山美穂はホテルのスタッフだったのか?
最初、中山美穂はVIPルームに住むVIPだった。
25年後、再会のシーンで中山美穂はホテルのVIP対応スタッフとして現れる。
ここで、次の仮説が立つ。
「中山美穂はVIPだったが、お金がなくなってしまった。しかし、西島さんを待つためには常にVIPルームの近くにいたい。それに、思い出の部屋だ。だから、VIPルームの接客対応としてホテルに雇ってもらうことにした。」
しかし、次の再会ではまたVIPルームを使っていた。
これはどういうことなのだろうか。
考えられるのは3つ。
1つ目。先の仮説通り、ホテルのスタッフになった。お金を貯めて、最期はVIPルームを使った。
2つ目。先の仮説通り、ホテルのスタッフになった。お金はなかったが、ホテルからの情で最期はVIPルームを使わせてもらえた。
3つ目。そもそも先の仮説が誤りで、西島さんがきた時だけ、スタッフとして対応していた。それにより、西島さんに仕事といって近づくことができた。
1つ目は、まず棄却したい。
ホテルのスタッフとして働き、いくら倹約したとしても、医療費とホテルのVIPルームの宿泊費を支払い続けるのは難しいだろう。お金があるなら、そもそもスタッフになる必要がない。
2つ目も棄却。
ナースっぽい人が西島さんに中山美穂の死を伝える時、
「ホテルの配慮」的な言葉があったと思う。
しかし、その「配慮」はVIPルームの格安での使用にまで及んでいたのかどうか。
いくら中山美穂がしばらくVIPルームを使用し、その後はホテルの従業員として献身したとしても、ホテル側が一室での療養を認め、かつ、VIPルームの使用を認めるとは考えにくい。
療養を認めるだけでも、「この部屋では死者が出た」いわく付きの部屋になりかねない大きなリスクだ。
「ホテルの配慮」は、あくまで療養を認めていただけだと考える。
となると、3つ目が濃厚か。
ただ、これも確証を持てない。
根拠が見当たらなかったからだ。
ストーリーには大きく影響はしないかもしれないが(少し気持ち悪いな、くらい。)、気になったので疑問点として挙げておく。
以上、映画としては完成度が高く、みどころもあった。SEXシーンも見れるので、欲求不満な人には男女問わずおすすめ。
ただ、ストーリーとして新たな発見や、感極まる場面はない。その点は、ストーリーを重視する人にとっては少し不満かもしれない。
以上から、映画としての完成度は☆5つ、ストーリーが☆1つ。間をとって総合☆3とする。
おわりに
お綺麗な姿の川島なお美さんをまた見ることができ、嬉しい気持ちになりました。
本当に素敵な女優さんだったと思います。
正当化は決して出来ませんが、、
2010年に初上映を鑑賞し、10年経ってなんとなく観てみました。要するに不倫をテーマにした不純恋愛物語と言ったところでしょうか?主人公は周りに迷惑をかけた上に、自己防衛の為にさらには愛した女も傷つける。ひどい男だとは思います。ただ、葛藤も強くあったのではないかな?ただ“小さい頃からの夢”を叶える為に出張に出たものの、叶えたい夢を超えてしまうものに出会ってしまった。築き上げたものを捨て切れず、時が経ち自分の息子に本当に大切な事を教わる皮肉。本当に大切だったものに気持ちを伝える事が出来なかった後悔や切なさが小説や映像では伝え切れないものではないかと思います。そんな言葉に出来ない想いは教訓でもなんでもないように思います。心から愛している人に出会えたら正解なんて無くて、ただ心から愛せる気持ちは自分だけの宝物なんじゃないか、って思うような映画でした。
再鑑賞
中山美穂の美しさが見たくて再鑑賞しました。はじめは中山美穂だけを見ようと思いましたが、面白くて最後まで見てしまいました。再鑑賞前は2.5だったのですが、3.5になりました。ただ、やはり中山美穂がなぜ死んだのかわかりませんでした。
無理でした。
溺れる系の恋愛ものは向かないって再認識。
ここまでロマンチストにはなれないなぁ
会話が浅い!至る所でカッコつけすぎ!
不倫がどうのというよりも俺の思う最高にカッコイイ俺って感じがどうにもダメで、出てくる女全部主人公全肯定ってどんだけ自分ワールド生きてんだよ…とまぁ見ている間ずっと文句が止まらない訳で…今年も春が近づいてキツネがルールルルルーな訳で…ぼかぁ見たのを後悔した訳で…
画面はとにかく綺麗に仕上げているのでそれで何とか最後までもったかな
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