劇場公開日 2008年12月20日

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「赤い糸にあこがれている人には感涙もののストーリーです。」赤い糸 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0赤い糸にあこがれている人には感涙もののストーリーです。

2008年12月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『恋空』と並ぶ大ヒットケータイ恋愛小説の映画・ドラマ化した作品です。6日からフジテレビで始まるドラマ編の第1話と第2話をいち早く試写で見てきました。
 劇場編とキャストが同じというところが驚いた点です。

 ドラマ編は年内第3話で年をまたぎ、3週間のお休み。第3話の放送日が映画の公開日となり、劇場版『赤い糸』はドラマ版の空白を埋めながら、世界観を引き継ぎつつ、独自の表現を見せているようです。
 ちなみに第3話~第9話は同じ時間軸のエピソードを視点を変えて描き、ともにドラマ編の第10話、最終話に繋がるという連携企画となっています。映画を見る人は、テレビドラマも必見ですね。

 ドラマ編と劇場編予告を比べると、やはり劇場編のほうがより運命に翻弄される芽衣とアツシの揺らぐこころがシリアスに描かれていて、切ないラブストーリーがヒットアップ。ドラマ編より感銘、号泣させられることでしょう。

 ドラマ編は、クラスメートなど大勢絡むところでは、お馬鹿なキャラを繰り出して、若さ溢れるドタバタシーンで笑いを取りに行きます。この点はテレビドラマならではの演出でしょう。それでも芽衣とアツシがアップされるシーンでは、ぐっと落ち着いた台詞回しに変わり、胸キュンになること請け合いです。

 ドラマ編のテーマは、友達以上恋人未満。そのどこがちがうの?ということがテーマになってました。
 幼児のころから芽衣はきっとアツシのお嫁さんになると誓っておきながら、思春期を迎えた芽衣は違うクラスメートに恋してしまいます。けれどもそのクラスメートは、自分の姉に恋をして、告白しようとやってきた妹の芽衣に協力を約束させます。
 何も言えず姉の取り次ぎを約束してしまった芽依は、その帰り道で涙ぐんでしまいました。その姿を見たアツシは、芽依に対する思いを隠して、必至に芽依を慰めます。こんな風に、芽衣とアツシの関係は、友達以上恋人未満。見ていてじれったくなるほど、微妙な関係から、ドラマ編が立ち上がったのでした。
 そしてふたりの過去が明かされる中で、アツシが負ってきた心の傷が明かされます。ふたりが幼くして負ってきたことがこのドラマの重みになっていると感じられました。

 劇場編では、もっと深く『運命』って信じられる?でもどうして運命どおりにならないの!ということでふたりの恋愛が、よりドラマチックに描かれるようです。

 それにしても、芽依役を演じる南沢奈央がとても可愛いです。『シャカリキ!』で自転車部のマネージャー役の時も、生き生きとした表情がよくて注目していました。すごく表情豊かに演じられる子で、きっと宮崎あおい並の人気女優にすぐなっていくだろうとプッシュします

流山の小地蔵