「罪作り極まり、全てをぶった切る愛」愛のむきだし momogaria-noさんの映画レビュー(感想・評価)
罪作り極まり、全てをぶった切る愛
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・牧師の息子
牧師は失恋して、少し壊れてしまった。
それから毎日、高校生の息子に懺悔室で懺悔を求めるようになる。
父のためにリアルな罪を創り出していくはめに。
まず手始めに、校庭で蟻を踏み殺した。
少年は、あっという間に絵に描いたような不良グループの一員だ。
黒人相手に、喧嘩の極意を習得し、盗撮の技もプロ並みに・・・
少年は、取り付かれたように悪を食いつくし、気づかぬうちに普通から逸脱していた。
・牧師の息子と運命の出会いを果たす、少女マリア
父親の悪影響で唯一の敵は男と息巻く、男をぶっ殺すため、喧嘩の練習を毎日している。
・カルト教団の幹部の少女X
少女Xは父によって決定的に破壊されてしまった。
性は罪であると刷り込まれたのだ。異様なかたちで・・・
それからは、愛した異性を切り刻みたい衝動にかられる。
三人が出会い、悲劇がうまれた。
少女Xは少年を愛してしまい、少年はマリアを愛してしまった。
悪を尽くして備わった力で、少年は愛をむき出し、全てをぶった切る。
グロくて重たい映画だけど、エロとラブがコメディタッチで、緩和してくれる。
マリア奪還作戦あたりから、完全に引き込まれてしまった。
所要時間が長いため、内容的に薄い部分が点在していた。
それを引き締めるべく、圧巻の演技力で満島ひかりが貢献している、
男目線による、男のための国、青春活劇なり。
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