「補欠にシャッター向けるのは、一人前の記者になってからだ」ひゃくはち shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
補欠にシャッター向けるのは、一人前の記者になってからだ
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映画「ひゃくはち」(森義隆監督)から。
本来なら、高校野球補欠選手をテーマにした映画だから、
「グラウンドは生き残りをかけた戦場です」なんて台詞が
ピツタリになんだけれど、ちょっとつまらない。
また、映画タイトルの「ひゃくはち」にちなんで
「ボールの縫い目も108つなんだよなぁ」を選ぼうと思ったが、
「この縫い目が煩悩」という発想に、もうひとつピンとこない。
そこでメモしたフレーズを読み直したら、この台詞が光った。
高校野球を取材する立ち場の新聞記者、
先輩から新米への厳しいけれど、的確なアドバイス。
「補欠にシャッター向けるのは、一人前の記者になってからだ」
「気分でシャッター切りやがって・・」と吐き捨てる台詞も、
私には、なかなか気に入ってメモの対象となった。
ついつい、女性の新米記者に対して、優しくなりがちであるが、
まずは基本中の基本を教えるその姿勢が、心に響いた。
物語とはあまり関係ないが、この作品を思い出すなら、
この先輩のフレーズだな、と感じて気になる一言。
どんな世界も、まずは基本でみっちり鍛えること。
レギュラーと補欠の違いも、このあたりにありそうだな。
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