「潔い破壊っぷり」2012 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
潔い破壊っぷり
この手の映画が繰り返し制作され、
この映画もそれなりの評価をつけている人がいるって、
どれだけ、我々は、心の中に、破壊願望・他人を傷つけたい・苦しむのを見たい願望を抱いているのだろうか。
そんな現実化し難い願望を映画で昇華(消火・消化)する。
映画ってなんて素晴らしいんだ。
死と再生。
映画の中で、そんな経験を味わえる作品もある。
でも、この作品が表現しているのはそこじゃない。
冒険活劇としては面白い。
科学的根拠に関しては、語れるだけの知識を持たない。
単に、目の前に迫りくる危機と、その乗り越え方が、バーチャルゲームの映像を見ているようで興奮する。ギャグっぽい要素も散りばめられている。
冒頭の船のおもちゃ。1度見た後で見直すと、映画の総てを暗示していて唸ってしまった。
役者たちも、好みの人が次々出てきて、目を放せなくなる。
とはいうものの、『ポセイドンアドベンチャー』『未知との遭遇』やトムクルーズ氏の『宇宙戦争』を思い出してしまう。
それらに比べると、人間描写や、哲学的なものは底が浅い。
ヒューマニズム的な場面もあるが、えっ?この時点で?えっ?何それ?というかんじだし、
えっ?あの人は?と捨て駒のようなエピソードも。努力が報われるわけではない。
世は無常。
役者は好きなんだけれど、その”友愛””博愛””家族愛”が、シニカルすぎて、偽善ぽくて、イライラしてきてしまう。
監督は、悪意をもってお茶喰っているんじゃないかと勘繰ってしまうほど。
そして、ラスト。素直に感動できない私がいた。
ただ、多くのレビュアーが絶賛するように、”画”はきれいで、迫力がある。
PS.天災・人工災害映像てんこ盛り。トラウマをお持ちの方はご注意ください。
妻子が他の男になびいてしまったようなご経験がある方は、とりえずご覧になって、ご自身のご感想をお知らせください。