さくらんぼ 母ときた道のレビュー・感想・評価
全3件を表示
母の気持ちも娘の気持ちもよくわかる
1980年代の雲南省の貧しい農村が舞台。娘を溺愛する知的障害の母親とそれを次第に疎ましく思う娘。娘といっても実際には捨子なのであるが。父親の勧めもあって、貧乏から抜け出すため、勉強して医大生となることが本人のナレーションでわかる。なかなか見ごたえのあるいい映画であるが、結局ラストは母親がどうなったのかが曖昧で、その点が残念である。
『自分は空を飛べるって思って、火の見櫓の上から落ちてしまう日本映画』に似ている
父さん母さんを大事にして、毛首席の言葉を信じて、一生懸命勉強すれば、必ず良い未来が待っているよ。って言っている。
日本の映画にもこんな映画あった。すごくよく似ている。『自分は空を飛べるって思って、火の見櫓の上から落ちてしまうって映画。』
それは兎も角、
設定がめちゃくちゃ。季節感が全く無い。時間や季節の流れが感じられない。
さくらんぼが実るのは一ヶ月くらい。豚は5年経っても育っていない。カエルが鳴くのに、田んぼは休耕田。同じ服装。同じはなたれ小僧。育児らしい事をしていない。普通、赤子は別のベットを作るか、添い寝する場合は壁側に寝かすはずだ。
国を代表する様な演者家の一派なら、そう言った細かい所にも気を付けて演出してもらいたい。これを繰り返すと、日本映画の様になる。中国映画らしい映画を作って貰いたいものだ。兎に角、
なんか、付け焼き刃で撮影されたプロバガンダなパイロットフィルムか、若しくは卒業制作って感じだ。評価出来ない。差別を助長するだけ。
中国ては考えられない裸まで披露して、体当たりの演技をしている演者が可愛そうだ。
母を恥じた昔を、今では心から後悔しています
映画「さくらんぼ 母ときた道」
(張加貝(チャン・ジャーペイ)監督)から。
知的障害者が、子育てをする大変さを、
真っ正面から、私たちに伝えてくれる作品であった。
捨て子だった主人公が、知的障害者の母に拾われ、
まわりから、母親のことを「ウスノロ」と呼ばれても、
何も気にせず、幸せだった日々を、大人になって振り返り、
一所懸命に育ててくれた、知的障害者の母に対して、
その偉大さを実感しながら、
「母を恥じた昔を、今では心から後悔しています」と呟く。
しかし私は、急に降り出した雨の中を、母は娘のために、
自分は濡れながらも傘を持って迎えに行くシーン。
あれだけ嫌がっていたのに、なぜかそれを受け入れながら、
黙って、1つの傘に一緒に入るシーンが忘れられない。
大人にならずとも、知的障害者の母は、感じていたはずである。
作品中、何度も何度も、父親が娘に諭す台詞。
「母さんのお陰で、おまえはいるんだよ」
この2つの台詞だけで、何年経っても、思い出せる作品と言える。
全3件を表示