劇場公開日 2008年9月20日

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「【”覚醒。そして、最近、何かやったかい?”今作は、生ける屍だった青年を襲う二点三転するストーリー展開と、超絶アクションに引き込まれるエンターテインメント&ビルドゥングス映画である。】」ウォンテッド NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”覚醒。そして、最近、何かやったかい?”今作は、生ける屍だった青年を襲う二点三転するストーリー展開と、超絶アクションに引き込まれるエンターテインメント&ビルドゥングス映画である。】

2024年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

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■生ける屍の様な生活を送るパニック障害の薬を服用するサラリーマン・ウェスリー(スンゴイ、若いジェームズ・マカヴォイ)。
 ある日、タトゥの入った美女・フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)から、父は1000年前から続く、繊維業界を装った組織”フラニティ”の偉大な暗殺者だったと告げられる。
 その後、ウェスリーは、フォックスに”フラニティ”に連れて行かれ、父の血を引くウェスリーは激しい暗殺者としての特訓を開始する。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・序盤の、情けないサラリーマン、ウェスリーが凄い勢いで秘められた能力が覚醒していく様が、ややコミカル要素を絡めて描き出している所が面白い。

・弾丸の軌道を曲げたり、弾丸同士がぶち当たったりするさまをスローモーションで見せる手法は、近年のインド映画の「RRR」が影響を受けたのではないかと思う程である。

・ストーリー展開も、”フラニティ”を率いていると思ったスローン(モーガン・フリーマン)と、ウェスリーを狙う殺し屋クロス(トーマス・クレッチマン)の真なる姿が明らかになる後半の展開もナカナカである。

<今作は、VFXを多用した、公開当時は斬新だったと思われるアクションシーンも面白く、又、情けないサラリーマンだったウェスリーが、特訓により父譲りの秘めた能力を次々に覚醒させていく様も、ややコミカルテイストを絡めて描かれている所も独特の可笑しみを漂わせていて良い。
 ラスト、第4の壁を越えてウェスリーが”最近、何かやったかい?”と問いかけて来て暗転する締め方も、ナカナカなエンターテインメント作品である。>

NOBU