「心に残る弾道」ウォンテッド マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
心に残る弾道
時折、エポックメイキング的な作品が現れる。名作とは限らないが、こうした作品はふたつに分かれる。ひとつはいくつもの亜流が産まれる作品。そしてもうひとつは二番煎じを許さない作品だ。本作は後者に当たる。
代々、世界の悪をコントロールしてきた闇の組織。日本にもこんな話は山ほどあって珍しくもないが、この作品の特徴はストーリー展開ではない。荒々しくも美しい弾道の描写だ。これはベクマンベトフ監督自身でさえ、ほかの作品に流用できないほど強烈な手法だ。ましてや、ほかの監督がやったなら、“ウォンテッドの真似”ですまされないほど物笑いになるだろう。
そういう意味で、映画史に残る1本といえる。
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