ザ・ムーンのレビュー・感想・評価
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劇場スクリーンがいい
どうしてこう、宇宙に飛び立つ映像は結果を知っているのに胸がわくわくして祈ってしまうのだろうか。
CNNの特集や、NHKのアーカイブとかでもまあ、似たようなの、やるかもしれません。実際似たような、振り返るような番組をたまにやってくれますしね。
でもやはり。宇宙の壮大さ、人間の小ささを感じたいなら是非映画館のスクリーンで観ることを勧める。
個人的にはアメリカは好きじゃない。ヒロイズムに流されたり頼まれてもいないのに、価値観を押し付けてきたりと、はたからみたら迷惑千万なことよくやってる。
でもすごいなと尊敬する面も多いにある。未知の物へのチャレンジ精神と目的を設定したときの、それへ向けての合理的な努力の高さだ。
アポロ当時コンピューターも無く、紙に計算を書いたり、木で模型を作ったりしてそんな調子で月にいくことを全く疑っていなかった。
今でもJAXAに行けば宇宙ステーションの装備など見られる。予想外にちゃちな感じのするものだ。
それでも挑戦を続ける人間のいじましさとすごさに感動する。さらに世界中の人々が、心を一つにして空を見上げている映像に、そのときの思いを持ち続けられたら世界は平和でいられるだろうにと思う。
アポロ計画のドキュメンタリー
アポロ計画のドキュメンタリーで、当時の映像とアポロ計画に参加した宇宙飛行士のコメントで構成されています。
印象的だったのは、映画の最後、アポロの宇宙飛行士たちが、今の世の中の状況に対しての意見。
「地球という美しく自然豊かな星に生きていられるだけで幸せなんだ」
「ささいなことで不平不満を言うな」
「利便性ばかり追求するな」
科学技術の最先端で活躍した人たちにしては、非常に謙虚である意味保守的。やはり、別の天体を体験すると、ある種の特別な境地に達するのかもしれません。月に行って、地球の価値に気づいたということでしょう。しびれました。
混沌に包まれた人類を救うのはフロンティア
この作品を映画として、そして、安易なフィクションとして観ると期待をはぐらかせられる。口当たりが良い娯楽作品に慣れた方には退屈このうえないと思う。なぜなら、この作品は厳然たる事実を映し出しただけのものだからだ。人類という種が「生きる」ことに関して考えることが要求される作品である。(アポロから40年も経って、次段階に進めない現状には歯痒さを禁じえないが。)
洋の東西を問わず、我々は知的好奇心によってドライブされてきた。猿人から原人、原人からヒトへと変化させたもの…我々はこれからも変わっていくのだろう。その意味で、アポロは近時点でのエポックメーキングなプロジェクトであったことが再確認できる。
このような経済状況の昨今に、この作品に出会えて、非常に嬉しく感じた。
ライトスタッフ。
ロン・ハワード監督の「アポロ13」は名作として有名だが、
私はこれを観て真っ先に「ライトスタッフ」が観たくなった。
アポロより前、マーキュリー計画を背景にした物語である。
どちらにしても、宇宙飛行士の過去を持つ男性陣は、
気高いのはもちろん、何とも可愛くてカッコよく朗らかだった。
現在も元気な皆さんが出演し、朗々と当時のいきさつを語る。
同時にNASAで画期的保存されていた?秘蔵映像が流れる…。
いや~きれいだ。月から見た地球の美しさときたら!
今まで何度も何度も(教科書でも)見たけれど、やはり美しい。
こんなにキレイな惑星を、なんとしてでも守らなければ!と
改めて思う。彼らの功績はそれを再度私達に知らしめてくれる。
ほぼ全編ドキュメンタリー構成なので、彼らのインタビューと
当時の映像が交互に挿入され、あ、これがこの人なのか。と
だんだんと顔と名前が一致してくる…^^;
有名な3名、11号のN・アームストロング(当時の映像のみ)
M・コリンズ、E・オルドリンの映像が一番多いのは分かるが、
何といっても彼らが静かの海に着陸する場面には感動できる。
当時全世界が固唾を飲んで見守った映像が、あらゆる角度から
映し出され、有名なアームストロング船長のあのフレーズ
"That's one small step for a man, one giant leap for mankind."
(これは一人の人間には小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ)
が流れると、心でおぉぉ~と感じてしまった。何度観てもイイ。
それ以外の元・飛行士達も皆カッコいい。
もちろん「アポロ13」のジム・ラヴェルご本人も出演している。
「オレの時はこうだった」「その時オレはこう思ったんだよ」と
次々と当時のことを語り始めると、キリがないほどよく喋る!(爆)
何しろ月へ降り立ったのは後にも先にも12人しかいないのだから
皆それぞれに語るところは多いだろうな~と思う。確かに^^;
前述の話に戻るが、映画「ライトスタッフ」の中で
のちのアポロ1号(204)の船長となるも、テスト中の事故で命を
落としたヴァージル・"ガス"・グリソムがもし生きていたなら、
11号の船長となった可能性が高かったことを後で記事で読んだ。
事故と生還の狭間で夢を失わず、命を賭けて飛行に挑んできた
すべての飛行士に敬意を表したいと改めて思った。
(確かにエンディングは平井堅もいいが、シナトラが良かったな)
今年はアポロ40周年!
月面着陸40周年の今年。人類で月面に降り立ったのは、わずか12人。物故者も居り、その全てが存命しているのではない。この作品は、その壮大なアポロ計画に携わった宇宙飛行士たちの生の声を中心としたドキュメンタリー。今回の映像には、宇宙飛行士たちが撮影して通常は液体窒素で保存されているNASA蔵出しのモノも含まれている。
嘗て月面に降り立った宇宙飛行士たちは、既に80歳前後の年齢であるが、映像を見る限り、80歳近い年齢の人とは思えないほど元気な姿を画面に見せている。逆に言えば、それほど健康な体であったから、宇宙飛行士にもなれたのだろう。
アポロ1号の悲劇、あるいは、アポロ13号の奇跡は、触れられているものの、その分量は多くは無い。それは、それらの悲劇/奇跡に意味が無いという事ではなく、それらのことがこの大きなアポロ計画の中では一部であり、アポロ計画の本質は、アポロ1号の悲劇を乗り越え、悲惨な結果を示しそうになったアポロ 13号を見事生還させたこと、それらを実現させた全てのNASAの人々とその英知であるという事なのではないかと思いました。
40周年を迎えた今(アメリカでは2007年公開なので38周年だとおもうけど)この作品が公開されたのは、月に降り立った経験を後世に伝えるという事と、次の人類月面着陸、そして火星への人類飛行に向けての世論作りと勘繰ってはいけないのでしょうか?
作品の最後に“アポロ月面着陸陰謀論”に対する宇宙飛行士たちの反論(?)が、ちょっと日本人には判りにくかったかも。
期待しすぎた
HP見ても内容サッパリわかめだったけど
普通にドキュメンタリーだった。
アポロ計画8~17号に参加した宇宙飛行士のインタビュー中心
初めて月面着陸した11号に乗っていた人が
「世界中を凱旋したとき、人々に言われたのは
『アメリカはついにやりましたね!』ではなく
『我々人類はついにやりましたね!』と皆が言った」
ここちょっと感動したなぁ
でも途中眠かった・・
圧巻は、ラストに語る12人の宇宙飛行士の言葉。きっと見た人は感動して、彼ら証人たちと宇宙の造物主の存在を共有されることでしょう
月面に人類が降り立って、はや40年もの年月が過ぎました。けれどもいまだに地球外に立った人間は、この12人しかいません。
彼らが見た地球と宇宙の姿について、これまで数多くのメディアで伝聞して方も多いことでしょう。
けれども、NASAの蔵出し映像によって改めて当時の映像を見せられると、CGでない宇宙飛行シーンに本物の凄み感じさせられました。
資料映像の多くは、この40年一度も公開されたことがない映像がばかりです。本作で初めて明かされる月面着陸時のシーンも多く、今まで見たことがなかった月面ドライブシーンでは、彼らと一緒にドライブを楽しんでいるような気分になれました。
月面など、地球のどこかにいるようで、空に月でなく地球が浮かんでいるのは何とも不思議な感じです。
前半の月面に向かうまでの訓練などエピソードの数々は、インパクトがなく眠くなりました。
けれども、初めて月面に向かうアポロが発射されて、漆黒の宇宙に地球が垣間見えるところから、のめり込むように画面に釘付けとなりました。
発射シーンからして、その直前に無人での失敗シーンが織り込まれていたため、地上スタッフの祈るような気持ちがクローズアップされて、ドキドキしました。
画面に浮かぶ地球は、美しく神秘的。まるでこの広大な宇宙という砂漠に浮かんでいる奇跡のオアシスのように思えました。
その後も、アポロ計画は繰り返されていくなか、アポロ13号の事故により月面着陸をあきらめ、地球に奇跡的に生還するまでがスリリングでした。
宇宙飛行士たちは、期間後世界中の人々が祝福しました。 この偉業は、全世界の人々が見守っていました。国境も民族も関係なく、みんなが人類全体にとっての大きな偉業として捉えたのです。だから、アメリカ人たちも、プラカードに自国名でなく人類万歳と掲げて行進しておりました。当時米ソの冷戦のただ中にあっただけに、そのシーンはとても印象的でした。
圧巻は、ラストに語る12人の宇宙飛行士の言葉です。
広大な宇宙に抱かれた彼らは一様に、この美しい星々を創られた造物主の存在を感じずにはいられないと語ります。
その思いは、2600年前にインドの地で宇宙即我の悟りを開かれたお釈迦様と同じ思いに至ったのではないでしょうか。
そしてこの宇宙は、ひょっとするとわれわれの細胞の中の電子宇宙の中と同じものかもしれないと。一つ一つの星は原子であり、素粒子であり、われわれのいのちを宿す細胞そのものが宇宙であったとしたら、われわれのいのちはすべて繋がっているとも語りました。これも仏教で言う諸法無我という悟りの言葉を彼らは語ったのです。
そして青い地球を見つめていると、この星が大いなるいのちを宿した活かさてれいる存在に見えてくるそうなのです。
われわれの星は、そして人類は、いのちを活かしめる大いなる意志のもとに、有り続けていることを感じさせる作品でした。
我々は月を知ることで、
実は地球について知った。
遠く離れた月で親指を立てると、
親指の裏に地球のすべてが隠れてしまう。
愛する人たちも、
仕事も、
地球全体の問題も、
すべて隠れてしまう。
我々はなんと小さい存在だろう。
だが、何と幸せだろう。
この肉体をもって生まれてきて
この美しい地球で人生を謳歌することができて
追伸
アポロ計画捏造説は、進化論否定などにも見られるキリスト教根本主義思想の影響を受けて生まれた説であり、欧米で地球は球ではなく聖書にあるとおり平らであると主張している大地平面協会が最初期に唱えたものです。
エンディングで、宇宙飛行士はジョーク混じりに否定しておりました。
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