「【俺達は最強の家族だ】」重力ピエロ ほうさんの映画レビュー(感想・評価)
【俺達は最強の家族だ】
『誰も守ってくれない』のレビューで 私は『家族とは 血を分けたから、同じ屋根の下に集うから家族なのではない。 家族とは何か、如何に家族たるべきか、家族であろうと意識して初めて家族なんだ』と書いた。 同年公開の本作も『俺達は最強の家族だ』を以てその事を強く表明する。 〜「血の宿命性」ではなく「意識」こそが大事なのだ、と。
だが 作品は同時に「家族とは意識ではなく血だ」とゆう真逆定義も訴え、逃れられぬ宿命と意思の抗いの相剋の中に登場人物達を置き 激しい葛藤に苛ませてゆく。
それらの解決策として「暴力」が行使されるが、この暴力行為自体が「血の宿命性」とも「意思の抗い」ともとれる両義的皮肉を呈しており、 つまり[家族であると意識する事]は無論大事だが それは[何物にも負けぬ程の強い意識でなければならない]事の必要性を作品は強く強く訴求していた。
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《劇場観賞》
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