受験のシンデレラのレビュー・感想・評価
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人生に当てはまったり、当てはまらなかったり
精神科医の和田秀樹が監督ということで、
どうなもんだろうと興味を持ちました。
まあまあでした笑
受験だけのノウハウではなく、
人生の色んな場面で使える言葉が出てきましたが、
一方、人生は受験ほど一面的ではなく、
色んなやり方、色んな価値観があるので、
この受験での要領のよさが、
人生では損になることもあるよななんて。
背伸びせず基本が大事。
目の前の結果に一喜一憂するのではなく、
ゴールを見据えて自分の位置を冷静に分析する。
とかは、人生でも役立つメッセージですね!
とにかく、こんなにかっこいい先生が
マンツーマンでついてくれたら、
東大受かるわって思いました笑
ガラスの靴は自らの手で勝ち取りにゆく
イイ映画じゃないですか
『ドラゴン桜』TBSドラマより
公開時期が、後っていうのが辛かったかな・・・
◇ ◇
〈 受身になるな。人生は自分で選択する 〉
〈 受験勉強は“時間”でなく“量”でするのだ 〉
〈 予習より繰り返しの復習 〉
〈 人生は変えられる 〉
こんなにも、ココロに残ったセリフがありましたので
イイ映画には違いないのですが、粗探しをしながら、
観てしまうとダメな作品だと思います。
高校中退した女の子を2年で東大に合格させる
初期設定に無理がありますので、今作を観る心構えとして
これはフィクションだ
観客を楽しませる映画だ
そのように割り切って観て、楽しみきる作品でしょう。
◇ ◇
服装、メイク
寺島さんへの演出。
東大入試が近づくにつれ、自信を持ち
輝きだす変化が非常に上手く出せていました。
クリスマスプレゼントで貰った服を着て
センター試験終了後、先生が入院する病院へ行く
わかりやすくはあるのですが、
こういったさり気ない気遣いを
こちらもさり気なくスクリーンに映す撮影のしかた好きです。
クライマックスも、もう少し引っ張れば
もっとお客さんを、泣かすことができるのに
ためすぎず、サラッと行ってしまう。観る人によっては
物足りない、との感想が漏れそうですが、そんなカラッとした感じも好きです。
子供は一人娘
学費が払えず、
高校を中退させてしまう。
娘が働き生計を立てる貧しい母子家庭
働かず男と酒ばかり飲んだくれている母親
お金がなくなると娘が貯金した受験代にまで手をつける母親
『プライド』(08)
満島ひかり・キムラ緑子親子と設定が似ています。
だから、今作も昼ドラテイストになってもおかしくなかったんです。
ところが、徹底的にメロドラマっぽいのは排除しています。
その象徴が、東大受験当日の母親役を演じた浅田美代子さんかと。
このシーンを観て
監督は意図して安易な事件性を回避しているな
イコール、安易に観客の涙を誘いに来ていないな
そう確信できました。
イコール、単館系だったのもしょうがないかな、に結びつくわけですが(苦笑)
☆彡 ☆彡
ファンの寺島咲さん。
『櫻の園』(08)
『悲しいボーイフレンド』(09)
『モノクロームの少女』(09)
生意気なこと言ってごめんなさい。
その3作品の比べると今作の演技はあれっ?って感じ。
特に、涙を流して泣くシーン。
今なら、同じ泣くにしても、泣いているときの表情を
シーンに応じて変えられる、だけの実力がありますが、
今作に関しては、泣きかたが単調に見えてしまいました。
最後に、ファンだからこその辛口コメントを書いてしまいましたが、
監督の、こだわりを含めて満足できました。A-をつけさせていただきます(笑顔)
派手さはないけどふと泣けるお話
受験の映画ということで、派手さがない作品ですが、受験で派手な話でも東大は受からないだろうと思うので(笑)、この淡々さがこの映画も持ち味なのだと思います。こういう淡々とした感じの映画が好きなので、落ち着いて楽しめました。
おおげさなお涙頂戴的なシーンがなかったのに、さりげなく泣かせてくれるやさしい作品だと思います。
よくよく考えると、受験も医療も自分に関わってくる問題ですよね(受験は教育のひとつですし)。観た後、ちょっといろいろ考えてしまいました。
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