最後の初恋のレビュー・感想・評価
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【”貴方(貴女)と会えて良かった・・。”子供との関係性や諸問題に悩む中年男女が海辺の宿で出会い、新たなる生き方を見つける物語。リチャード・ギア及びダイアン・レインの魅力満載作品でもある。】
ー 海辺に建つコテージで、エイドリアン(ダイアン・レイン)は、友人が経営する宿の短期間の管理、運営を任させる。
エイドリアンは夫、ジャックとの関係性や娘アマンダの反抗的な態度に悩みつつ、海辺のコテージの短期間の運営の中、医師ポール・フラナー(リチャード・ギア)を受け入れる。
ハリケーンが近づいているのに、4泊する曰く有り気なポール。ー
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・上品なテイストを保った中年男女の恋物語である。
ー で、ダイアン・レイン好きのオジサンは嵌る訳である。非常に分かり易い・・。-
■浮気している夫、ジャックや反抗的な娘アマンダへの対応に疲れたエイドリアンは、家を飛び出して友人が海辺の町で営む小さな宿を5日間だけ手伝う事で気分転換を図ろうとする。
そこへ客として現れた医師のフラナーと少しずつ心を通わせ、ときめきを覚える彼女。
そんななか、強いハリケーンが町に訪れようとしていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、精神的にプレッシャーの多い、キツイが大切な仕事をしている人や、育児に悩む女性(最近は男性も。)に響く作品であると思う。
・エイドリアンは夫と娘との関係性で悩み、ポール・フラナーは且つて、海辺の町に住む女性、トーレルソーンの手術を執刀したが、彼女を死なせてしまっていた。
ー ポール・フラナーは自身の手術ミスを認めないが、トーレルソーンの夫が住む街に来たことで、彼の気持ちが分かる。
更に語られる、彼の手術により医者になった息子のマークが、先進国での医療に従事する事になった事実・・。ー
・二人は、ハリケーンが近づいて来ている事もあり、夕食時、ポール・フラナーが
”一人で食事をするのは、味気ない”
と言って、エイドリアンと共に赤ワインを交わしながら、自分の境遇も含めて親し気に話をするのである。
ー この時の、エイドリアンを演じたダイアン・レインの少し躊躇しながらもポール・フラナーが注ぐワインを受ける、嬉しそうな表情がとても良い。
更に言えばポール・フラナー演じるリチャード・ギアの品性も良い。-
■で、二人は共に床を共にし(ここら辺を、アッサリ描くところも良い。大人の恋物語だからね。)絆を深めて行くのである。
・そして、ポール・フラナーが、自身を告訴した、トーレルソーンの夫と息子が住む家をエイドリアンと訪ねるシーン。
ー ここも、トーレルソーンの夫の哀しみを抑制した対応が沁みる。
”妻とは42年連れ添ったんだ・・。”
ポール・フラナーはその言葉を聞いて素直に詫びるのである。(医者ってキツイよなあ・・。)ー
<ラストは何とも切ない。
ポール・フラナーは息子マークとの齟齬を取り払い、彼が医療に従事する発展途上国に行ってマークを手助けするが、土石流に巻き込まれる。
そして、マークはエイドリアンの家に行き、ポール・フラナーの最期を告げるのである。
だが、ポール・フラナーが最後まで医療機器を守るために奮闘した事実も併せて告げるのである。
悲嘆に暮れるエイドリアンを、それまで反抗的だった娘アマンダが涙を湛え乍ら慰めるシーン。(キチンと育てた子供とは、親の挙動をしっかり見ているものなのである。)
最も沁みたのは、エイドリアンがポール・フラナーの遺品の中に有った手紙の
”君と暮らしたい。”を読んだ時の表情である。
今作は、キチンと子育てをして、キツイ仕事に従事するモノこそ響くラブロマンスの王道物語である>
■蛇足(久しぶり)
・私は年代的に、リチャード・ギアの今作以外の魅力ある映画を観ていないが、ダイアン・レイン出演作は結構観ている。品がある女優さんなので好きなのである。
京都の祇園にいつものように酒を呑みに行った翌日「京都シネマ」で観た「ボンジュール・アン」(多分、どの配信にもかかっていないと思う。)が一番好きかな。
フランシス・フォード・コッポラの奥さんであるエレノア・コッポラが自身の体験を映像化したロードムービーであるが、夫から解放されたエレノア・コッポラを演じた(役名は違う。)ダイアン・レインの、薄ピンクの衣装で自由を満喫する姿や、道中のリストランテで供される美食の数々や遺跡を巡る旅がド嵌りして、二日酔も吹っ飛んだなあ・・。
熟年のラブロマンス
まぁ素敵な二人が恋に落ちるストーリーなので、それなりに絵になっています。
多分熟年同士の恋愛ってルックスや雰囲気だけで
恋に落ちるんじゃなくて、生き方とかその人の
背景もひっくるめて惹かれ合うのだと思う。
医師のポールもエイドリアンにいろいろ
はっきり言われて自分自身気付く部分もあり、彼女に
惹かれたのかなと。
後半の展開はやはり気の毒でした。せっかく
人生を変えてくれた相手に出会えたのにね。
「愛してる・・」「おやすみ、でいいわ」
映画「最後の初恋」(ジョージ・C・ウルフ監督)から。
わかりやすいというか、予想しやすい展開に脱帽。(笑)
これは「マディソン郡の橋」に似ているな、
これは、どこかで読んだ話と似ているなぁ、なんて感じていた。
私の場合、ストーリーとはまったく関係ない台詞に
スポットが当たるから、気にならないけれど。
今回は、浮気がばれて離婚寸前の夫と、その妻との携帯電話。
なんとか寄りを戻したいと「愛してる」を連発する夫。
それに引き換え、冷静に「おやすみ、でいいわ」と返す妻。
この会話は、意外と私のアンテナに引っかかってしまった。
男と女に違いを、まざまざとみせつけられた気がしたからだろう。
リチャードギアとダイアン・レインのラブストーリーだから、
もっと素敵な台詞があったはずなのに・・とメモを見直したが、
やはりこの会話が一番、インパクトがあった気がする。
「手紙を書いていると、君の呼吸を感じる」という台詞もあったが、
手紙ネタは「P.S.アイラヴユー」に任せようっと。
泣いてきました
試写会で観て来ました。
「きみに読む物語」が大好きなので、同じ原作者ということですごく期待して。
ベタな恋愛物はすごく久しぶりなので、純粋に泣いてきましたw
「マディソン郡の橋」が頭によぎったけど
違うのは、別れたあとも手紙で愛を確かめ合い
出逢ったことで離れていてもお互い成長しあえる、刺激しあえる関係。
再会前に、事故で亡くなってしまい息子が遺品を届けにくるのだけど
「え、死んだ??」と固まりました。
唐突すぎてなんだかなぁ・・と思いつつ見ていると
離婚に反発していてロクに話もしなかった娘が
母の悲しみをそっと見守る・・
同じベッドで寄り添うだけ・・
ここで私は涙が止まりませんでした。
たぶん映画館にまでは足を運ばなかったけど
観たことで久々に泣いてちょっと考えました。
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