「海猿から地下猿へ。」252 生存者あり ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
海猿から地下猿へ。
冒頭から…フジ社屋を日テレが吹っ飛ばすという設定に^^;
何だかいかにもだよなぁ~と失笑を誘われてしまったが…。
(そういう裏はいいとして)
「海猿」の原作者が作ったお話なので、とても海猿的。
だから海猿ファンなら絶対大丈夫!?良く似た展開だった。
東京を巨大台風&津波が襲う…という(汗)
実際に起きたら一溜まりもないリアルな設定が恐ろしく、
パニックとなった人々が水中に押し流されていく映像には
うわぁぁぁ~という感じだった。フィクションでも怖い。
公開前にTVでエピソードゼロ。なるアナザーストーリーを
放映していた。それを観てからだったので(あまり関係ないが)
なにか繋がりがあるのかな~?と思ったら、全然なかった^^;
ただ、映画出演陣が特別出演はしていた。
あちらも面白かったので、映画の方も…と期待は高まる。
面白い面白くない…?といえば、面白かった。(怖かったし)
ドラマにありがちなご都合主義が目立つストーリー展開も、
早くから興醒めしてしまうと辛い物語になるが、でも実際に
他人の命を救おうと日々精進しているレスキュー隊の方々の
苦労が少しでも分かる展開だった。自然災害が猛威を奮う
今の日本で図らずもタイムリーな内容だと思う。
また救助の取捨選択の場面には…どこで線引きしていいのか
いくらプロとて人間は人間なのだから…と思えて辛かった。
助けてもらう側は、有難いと同時に言いたいことを言えるが、
全員を助けたいと願う側に齎されるトラウマなど分からない。
助けるのが仕事。貴方はプロでしょう!なんてやり場のない
怒りが噴出してしまうのも致し方ないのは分かるんだけど…。
内野聖陽と伊藤英明が兄弟という設定は別に悪くないし、
救助を待つ人々のカラーもそれぞれで、特に山田孝之の
とても医者には見えない立ち居振る舞いにはのけぞった^^;
よく似た救助ドラマや映画を数々観ていると、
今作もその中のどれかを抜き出した設定なんだと分かる。
こういう作品は、ほぼ全員が救助されて終わらないとねぇ。
だがしかし。
個人的に、内野聖陽の歌舞伎を思わせる立ち居振る舞いと、
伊藤英明の泥まみれの穴から出てきて見せる真っ白な歯が、
どうにも気になってしまった私。 -252 生役者あり-。
(伊藤くん、このままレスキュー専門俳優になるんでしょうか。)