「恐るべし、最強姉妹。」ブーリン家の姉妹 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
恐るべし、最強姉妹。
あのエリザベス1世のお母さんの話…これがまた^^;
ぜんぜん知らなかった無知状態から観たものですから、
かなーり面白くて、怖くて、勉強になりました!!!
ナタPとスカヨハ競演で騒がれた本作でしたが、確かに
観応えがあったし、彼女らの本性というか気質というか、
監督が上手い具合に引き出した感がありましたね。
頭が良くて高潔な姉と、ひたすら穏やかで温厚な妹。
当然、最初から姉が王の気を惹くと思った皆の目論みが
見事に外れてからの展開が、妹の知られざる存在感を
私たちに知らしめてくれることに。。。
しかし、、、あんな時代に^^;あんな家系に^^;
産まれなくて本当に良かった(汗)と誰もが思いますよ。
特に女性には…堪らないですね、あの扱いは。
まぁ今でも…この日本でも、その風潮は変わってません。
御世継問題は、皇族のみならず、あらゆるシーンで、
まだまだ私たちに根づいている部分が多いと思われます。
今じゃ♀が強いと叫ばれているこの世の中でも、、
それは家の中(爆)表舞台では活躍の場を男性に奪われ、
ちょっと出過ぎりゃ叩かれ、出なければ蹴り落とされ、
世が世なら、どうして私を♂に産んでくれなかったか!!
と…淀君のように鼻息を荒くしている婦女子も多いかと。
あ、それましたね。話が^^;
それにしてもナタPとスカヨハの演技は素晴らしかった。
知性があっても、女としての色気に欠けているナタPと、
頭がどうのよりも(爆)その女っぷりで泳いできたスカヨハ。
今作ではやたらとナタP演じる姉を「小悪魔」と呼びますが、
いえいえ!真の小悪魔とはスカヨハの方だと思いますね。
計算づくで男に近づく必要のない女こそ、小悪魔でしょう。
気付いたらモテてるやん!というのが小悪魔さんですから。
どんなに頑張っても王の気を惹くことが出来なかった姉が、
正反対の行動に出て、王を奪還することに成功したものの、
その後の波乱含みの生活は、決して愛に満ちていなかった。
「よくぞエリザベスを産んでくれました!!」
…と、今では口を揃えて言えるものの、当時は誰もが
彼女の行動を「魔女」「悪魔」としか思えなかったでしょう。
恋愛においては、まるで不遇の女性というのが哀れでした。
そして妹。。
この人は、歴史の中でも「陰」の存在だったのでしょうか。
ともすれば、この人が産んだ「男の子」こそが、
エリザベスに代わる一代を築いたかもしれないという…
ものすごい歴史の歯車を見た気がしたんですけど、その後、
運命はエリザベスに味方し、彼女は黄金時代を築きました。
いや~、運命って、本当に分からないもんなんですね。
勉強になりました。歴史モノとしてもドラマとしても面白い。
(叶姉妹もビックリ!王の威厳など霞んで見えましたねぇ、、)