「成功物語というよりも人情物語」旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
成功物語というよりも人情物語
総合:65点
ストーリー: 55
キャスト: 65
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 65
不振の動物園の辿ったよくある困難な歴史と、その後の大きな逆転劇を描いている。この動物園がいかに普通と異なることをやって人気を獲得したかが一番重要な部分ではないかと思うのだが、そのあたりの描き方が弱いように思う。これだけのかつてない展示をして大成功を収めるためにはもっとたくさんの努力が積み重ねられているはずで、その部分にはもっと時間を割き、計画を立案し実行するためにどのようなことをしていったのか、具体的な描写がほしかった。あっさりとそこを終わらされてしまったのはかなり拍子抜けしたし、どこにもない革新的な動物園の経営と成功物語というには、ありふれた人情劇に方向性を持って行きすぎと感じた。全体にほのぼのとして悪くはないのだけれども、綺麗に描こうとするのではなく直面する困難をもっと厳しく描いてもいいとも思う。
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