劇場公開日 2008年6月28日

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「何気ない家族模様」歩いても 歩いても Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5何気ない家族模様

2014年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

難しい

総合65点 ( ストーリー:60点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 何かと話題の是枝裕和監督だが、実は私にとって今回が初めての彼の作品の鑑賞となる。これ一作だけでの判断になるが、系統としては小津安二郎監督に似ていて、何気ない日常の家族模様の中にあるそれぞれのちょっとしたわだかまりや心の棘や思惑がさりげなく描かれる。そしてその演出の質感は良いし、出演者の演技もそれをしっかりと表現していた。「10年くらいで忘れてもらっては困る」場面は良かった。
 だが物語は長男の死以外はほんとにどこにでもある日常生活にすぎなくてあまりに平凡。里帰りなんて面倒だし、そんな状態で帰っても理解しあったり話が合うわけもなく表面的なことばかりでお茶が濁され、本音と建前を使い分けて時間が過ぎるのを待つ。こんなありふれた他人の家族模様を二時間にわたって見せられても正直時間の過ぎるのが長く感じた。観終って少しだけしんみりとするのはあるが、でもそれだけ。湖のさざ波を見続けただけの様な印象。同じ演出でもっと動きのある違う脚本ならば楽しめるように思える。

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Cape God