西の魔女が死んだのレビュー・感想・評価
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わかりません、実は死んだことがないので
映画「西の魔女が死んだ」(長崎俊一監督)から。
おばあちゃんに、孫のまいちゃんが尋ねる場面。
「死んだらどうなるの?」子どもらしい疑問である。
それに答えたおばあちゃんの返事が心に残った。
「わかりません、実は死んだことがないので」
たしかに、そのとおりだと思いながらも、
孫の質問にこう答えるおばあちゃんは、なかなかいない。
私の生き方を支えている「誰もが人生1回目」という
考え方に通じるものがあるような気がした。
ただ、おばあちゃんは「私が思うに・・」と前置きしながら
「死ぬということは、魂が離れて自由になることよ」と続けた。
「魂は、身体を持っているから、いろいろなことが
経験できるんですよ。魂は成長したがっているの」と言う。
(だから、魂のためにも、多くの経験しなくちゃね)
そう言われたような気になり、劇場を後にした。
女の子ウケしそう
いや、分かりませんけど。
ただそんな気がします。見ててそう思いました。
原作をあえて読まずに観に行ったのは正解のような気がします。
文章から想像したものとは違ってそうな画がある気がします。
ただ、ほんわかするには良い映画ですね。
じじばば孝行しないとなと、そんな気分にさせられました。
清里に行こう
不登校の女子中学生と祖母の話です。誰にでもおばあちゃんとの思い出はあると思いますが、このおばあちゃん(西の魔女)のセリフの一つ一つがとにかく素晴らしい。真の教育者ではないかと思います。まあ、原作がいいのでしょうが、サチ・パーカーの雰囲気もピッタリ!いつの間にか、感動してしまいます。
清里の景色も素晴らしく、癒されます。ロケで使った魔女の家が公開中の間に、清里に行きたいな。
ラストが好き!
面白かったです。正確には心が暖かくなる映画でした。
おばあちゃんがすっごいいい人で、可愛い~。
まいとおばあちゃんのやりとりがすごくよかったです♪
実は・・・洋画だと思ってたんですよね。
写真とか金髪だから(;´Д`)邦画でちょっとびっくりしました。
でも、本当によかったですよ~!
タイトル見ても分かる通り、最後は少し悲しい結末なんですが、
ラストも素敵でした。本当にヒューマン嫌いじゃないなら、オススメ☆
東の魔女への贈り物。
この作品に出てくる「西の魔女」を演じているサチ・パーカー。
とある大女優の娘と聞いて、誰っ?と思ったのですが、
これは…今作を観ればすぐに分かります!!そっくりだー!!
いやぁ~素晴らしい。蛙の子は蛙だ。ちょっと感動しました。
さて、今作の原作はまったく知りませんでした。
魔女?なんていうからには、何かしらのファンタジーかと
普通はそう思ってしまうけど、その魔女修行とは、
大それたことをやりましょう。というのではなく、日々の生活を
ここで、一からやり直してみましょう、ということでした。
感性だけはズバ抜けているものの、口ばかりのかわいい孫を、
自然環境の中で育んでみようという、お婆ちゃんの知恵かな。
とくに引きこもりという訳ではなく、イジメの対象になっていた
訳でもない、でも学校と合わないから行かれなくなった…という
この主人公を「なまけとんじゃ!」とキム兄の言葉が刺します。
でもこれ、本当のことです。人間には、与えられた役目があって
それを果たさなければならない時期がある。どんなに辛くても、
つまらなくて嫌でも、それを果たしたから現在があるのだと思う。
タダでご飯を食べさせてもらって、好きなだけ寝かせてもらって、
必要なものなら何でも買ってあげるから、アナタはお勉強だけを
頑張っていればいいの。なんていう生活はまったくバカげている。
でも、そういう親御さん、けっこういますけどね^^;
西の魔女は、そんな主人公に「規則」に沿った生活をさせます。
早寝早起き、三度の食事、適度な運動、お手伝い、そして勉強。
一定のリズムで規則正しく生活することが、今の子供たちには
なによりの苦手事項かもしれませんねxそうやって体内時計を
合わせてやるだけで、不思議と人間は心地よく疲れて、眠れる。。
私が幼い頃は、それは当たり前の習慣でした。
夜中まで遊んでいる子供なんて、どこにもいなかったもん(爆)
他にも学ぶべきことがたくさんありました。
大自然の中にいるから、それだけ大らかになれるの?っていう
単純なものではないけれど、確かに五感を呼覚ます力になる。
そして何より、自分で働かなくちゃ、ご飯にもありつけない^^;
やがてお婆ちゃんに心を拓き、素直に心情を吐露する主人公。
難しい問題には即答を出す必要はないこと。その場その場で
対応すればよいこと。人を憎むエネルギーなど、他で使うべき。
可愛い可愛い孫だからこそ、幸せに生きてもらいたい。
厳しい目線の奥には、祖母の愛が溢れんばかりに詰まってました。
私自身も、忘れかけていた大切なことを教わった気がします。
最初は違和感があった、サチ・パーカーの美しすぎる日本語にも、
敬意を払いたくなりました。自分は日本人なのに言葉がキタナイ^^;
ただどうしても気になった場面がひとつだけ。
冒頭で母親と父親が娘のことを電話で相談しているシーン。。
「昔から扱いづらい子だったわ。」と母(りょう)が言う。
それを聞いた娘が(私は扱いづらい子なんだ…)と落ち込む場面。
親にそんな風に言われてしまったら、子供には辛すぎる…。
自分のことで精一杯の親は、子供の気持ちまで考えてやれない。
私も、他人事じゃないよな。と、反省しきりでした。
(お母さんの方も未だにチャーミング♪親子共演はムリかしら^^;)
「どうせ死んじゃうんでしょ」←って人にこそ観てほしい。
久々の嗚咽ものでした。
タイトルで、すでにネタバレかと思いきや、本当に大事なところはそこではないところがポイント。
西の魔女は死んでしまうけど、主人公の真衣に、とても大事なことを伝えて死んでいく。
すごくすごく悲しいけど、西の魔女が残していった「大事なこと」は、心をあたたかくさせます。
涙は流れても、心に留まらない作品。
いち早く自我を持ってしまったがために、同世代の子供たちの世界にすんなり入ってゆくことができなくなった少女まい。そんな彼女に、世の中の摂理よりも大きく尊い自然の摂理を、いかにも宗教(キリスト教)的に、行動と観念の双方向からゆっくりと説いてゆくおばあちゃん。この祖母と孫娘の交流が主題となる梨木香歩のベストセラーの映画化なのだが、結論を言うならまさに平均点の作品。全体的に悪くはないけれど、映画的楽しさ・面白さという点では、かなり物足らないのだ。
監督の長崎俊一にとっては、初めてといえるファンタジーというか、少女の目線で見せるドラマ。それにしても今頃になって、なにゆえに彼はこの作品の演出をうけたのだろうか。今さら映画監督としてエンタ-テインナーを目指そうなんてわけでもないだろうし、「誘惑者」や「ナースコール」などの秀作からしても、色合いが違いすぎるし。まさか、ベストセラーという冠に変な色気でも感じたなんてことはないだろうに。
確かに語り口にはそつがなく、じんわりとした盛り上げ方も上手いし、ラストでは心地良く涙腺を刺激してくれる、手堅い仕上がりだといえよう。しかしながら、期待以下ではないものの、それ以上のものはなにもない。映像的な大胆なアイディアや試みが、ほとんどといっていいほどないからだ。なにか、原作のダイジェスト映像を見せられた気さえする。
脚本の矢沢由美は、長崎俊一監督の妻であり女優の水島かおり。彼女にとって脚本家としての仕事はこの映画が第1作となる。演出を担当する夫との協作とはいえ、出来上がりはかなり素人っぽい。良く言えば無難にまとめたと言えないこともないが、台詞(特におばあちゃんの台詞)は話し言葉としてこなれていないし、何よりも映画的アイディアが乏しすぎる。例えば、祖母から学ぶこと。ジャム作り、足踏み洗濯、ニワトリ小屋での卵取りなど、原作での大きなポイントははずしていないが、文章で描かれた以上の映像世界の創造の余裕はなく、話を追いながらまとめるのが精一杯といった感じが強い。また、演出にもかかわることだが、まいにとって重要な人物であるゲンジの描き方にはもっと工夫がほしかった。演出はもちろんキャスティングさえも、見るからにわかりやすすぎて、なければならないはずの人物に隠された含みが切り落とされてしまっている。もうひとつ、おばあちゃんが魔女であることをまいに話すシーンも、切り出し方があまりに唐突すぎて、かなり違和感を感じてしまう。
原作のイメージ通りというわけではないが、まいや祖母のキャスティングに文句はない。ただ、まいの母役のりょうはちょっと違う気がする。水島かおりが演じた方がよかったんじゃないか。
それにしても長崎俊一は、何処を目指しているのだろう。
一言一言が聞き逃せない。
ヒット小説が原作だけに、科白が聞かせます。
「おばあちゃん、人は死んだらどうなるの?」で代表される祖母と少女の会話。
少女が語る中学校のなかのムラ社会の怖さ。祖母は少女を理解し、追い込むのではなく自信を持たせるように仕向ける。が、「魔女は、何でも自分で決める!」とキメ科白。良い、良い。
魂が肉体を離れて自由になるその日まで、人はあくせくとこの世を送る。ムラ社会に入ったほうがラク。ヒトに決められ縛られ流されたほうがラク、確かに。
魔女は朝6時におきて夜10時に眠りにつく。日々規則正しく生活をする、魔女の心得。良い、良い、良い。
山梨県清里の空気が清清しく感じられ、魔女であるサチさん、少女も適役。ドンパチもよろしいが、人生をレビューするにふさわしい作品です。どうぞ。
サチ・パーカーの演技は温かい
とてもキレイな描写で書かれています
魔女と言うだけ有り、どこか謎めいた感じの風景が良かった
サチ・パーカーの演技はとても温かく映画に引き込まれる
おばあちゃんの家だけは時間がゆっくり流れている感じが
心温まるね
何かにつけて魔女修行と言い張るおばあちゃんの言葉を
素直に受け入れる孫(高橋真悠)がなんか良かった
中学生にもなって魔女って・・・
と冷めた見方をする人が多くいる現実にあの純粋な心はいい
また純粋だから故にいろんな問題を抱え込み解決出来ないで
いる子供が切ない
何気なく現代社会の問題(学校、家庭環境)を絡めた映画かな
個性ある登場人物も魅力です
とても気さくな郵便局員(高橋克実)が笑いを振りまく
怖い雰囲気の近所の男性(木村祐一)は実際にはいい人なのか?
子供のために一線から退く母(りょう)が今風な感じで良かった
中学生ぐらいの子供がいる家族で見ると何か感じられると思います
あんな祖母がほしい。
最近の中学生は人間関係が難しいらしい。私の姪も進学のとき、小学校で気の合わないメンバーが多くすすむ公立より、たとえ同じ学校にならなくても仲良しや志のが似た子が学ぶ私立を選びました。主人公のまいちゃんも、そんなこのひとり。繊細で疲れやすく、子供なので判断力に乏しい。そのくせ自分の意思は明確で、現代の子は扱いにくい。そんな孫をあづかる祖母。
サチ・パーカー演じるおばあちゃんがステキなせいもあるが、こういう基本的な生活にまじめな人間は貴重で懐かしい。
人生に迷ったら是非多くの方に見てほしい作品です。
こういう田舎が欲しい!
魔女役のサラさんの魅力一杯の映画です。
BGMが足りないように感じましたが…
そういう演出もまた、良かったのかな?
地元の人の『あ~あの外人のトコの子…』というような台詞があって…
魔女も差別とかに苦労したのではないかと心が痛くなりました。
こういう生活をしていたらきっと素敵な女性になるんだろうなぁって
考えながら見てました。
郵便屋さんって小説には出てこないキャラらしいですが、良い味出てました。
ロハスを絵に描いたような作品です。とても癒されました。
ロハスを絵に描いたような作品です。
風のささやき。
木々のこすれあうざわめき。
小鳥たちのさえずり。
小川のせせらぎ。
まずは冒頭の音でもう魅了されました。
主人公のまいが登校拒否になって、山のなかのおばあちゃん宅に預けられた時から始まる高原の自然に囲まれた暮らしのシーンでは、まるで登場人物になって森林浴を満喫しているかのような気分になってきました。
このおばあちゃん、どう見ても外人さん。実はまいのお母さんはイギリス人のおばあちゃんと日本人のお父さんの間に生まれたハーフだったのです。そしててもう一つの秘密。実はおばあちゃんの家系は代々魔女の家系で、おばあちゃんも魔女だったのです。
あっさり魔女であることを認めたおばあちゃんに、まいは魔女修行を志願しました。ところがこの魔女修行というものは、まか不思議なものを追い求めるのでなく。むしろ念や呪縛の飛び交う魔法世界にのめり込み、自分を見失わないようにするための精神力を養うことが徹底されていたのです。
早寝早起き、食事をしっかり摂り規則正しい生活をする。
人の考えに安易に流されず自分で決断する。
決断において、直感も大事だが、直感に執着すると失敗するので、こだわらないこと。
結局小地蔵流にいえば。仏教の「八正道」と同じことを「西の魔女」は語っていたのでした。正しく見ること。正しく語り、正しく思うこと。正しく仕事をし、正しい生活を送くること。仏教でも正しい心を見つめるという自己観照を続けていくことで、暴れ馬のような自分の心を自然と律することが出来るようになり、やがて精妙になった心に般若の扉が開かれることが謳われております。
悟りに洋の東西はありません。きっと「西の魔女」は、悟りに向かう道筋を知っていてて、それをまいに伝えようとしたのでしょう。
その証拠にこんなに深いやり取りが描かれています。
まいは、「西の魔女」とのやり取りの中で「魂」というものに興味が湧きます。まいのお父さんは、死んだら、今までどんなにがんばって生き、努力したことが全部「無」になるのだというのです。まいは、自分が生きてきた事実が全部一瞬で消え去ることに怖さを感じて、ふとんに入って「西の魔女」に質問します。
人は死んだらどうなるの?
「西の魔女」は、答えます。
この肉体は、いつかは朽ち果てる時が来るけれども、そうしたら魂は肉体という縛りから脱出して、自由になれるの。魂はずっと続いていくのよと。まいは目を輝かせます。いま感じてていることがずっと残るんだ。もっと自由になれるんだと
そこでまいは、すごくいい質問をするのです。
じゅあなんで、苦しい思いをしてまで、魂は肉体に宿るの?
「西の魔女」の名回答。
魂は肉体に宿ることで、いろんなことを観じたり、体験できるじゃない。経験する
ってことはとても大切なことなのよと。
ふたりの会話は実はとても深いいのちの真理を解き明かしているのです。
でもその伝え方は、ゆっくり楽しく!
映画自体も観客がまいと一緒に、「西の魔女」の価値観に違和感なく馴染んでいくために、ロケ地の清里の美しい風景をふんだんに見せながら、孫と祖母の営みをとても丁寧に描いてて行きました。
野生のいちご摘み
おいしいワイルドストロベリーの作り方
ゆっくり眠れるおまじない。
そして、「西の魔女」が帰天するときの秘密の約束。
まいの好きな言葉。それは「おばあちゃん愛してる」とまいがいうと必ず微笑んで「I know」と英語で返してくれること。学校では、周囲に合わせることに気を遣いしすぎて、身も心も疲れてしまっていたまいにとって、このひと言にどんなに癒されたことでしょう。そのかけがえのない愛おしさ、愛に包まれる歓びをたっぷりと画面を通じて分かち合えることが出来ました。
こんな優しいおばあちゃんがいて、自然に囲まれる暮らしをしていたら、まいの心が立ち直ってていくことも頷けます。
でも、ある事件でまいは、「おばあちゃん愛してる」と言えなくなっててしまいます。それがあったから、最後のメッセージで、いつもの言葉に触れるとき、きっとこれを読むあなたも、涙ぽろぽろと感涙してしまうことでしょう。
決して人ごとではありません。
やがて三途の川の川岸であなたさまをお迎えする小地蔵からいわせば、この作品でまいが体験し、感じる全ては、みなさんもどこかで共有せざるを得なくなることです。
あなたさまおひとりおひとりが、悩めるまいなのです。
流暢な日本語と全身で与える愛を表現した「西の魔女」役サーチ・パーカーはほとんどなりきりモード。主演のまいを演じた高橋真悠も、半年間もかけたオーデションで見つけてきただけに、思春期の感情の起伏が激しい少女をごくごく自然体で演じていて、すごいなぁと思いました。魔女の家の修繕役で活躍する木村の兄ぃも怪しさを醸し出しつつ、最後は台詞はいい味出てましたね。
そして、エンドローンの主題歌でもジーンと泣けてきました。ぜひじっくり聞いて下さい。
清里には、ロケセット「西の魔女の家」が残されているようなので、ぜひ立ち寄ってみたいですね。
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