「華麗なる金色一族。」王妃の紋章 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
華麗なる金色一族。
チャン・イーモウ監督作品が好きなので、これも観るつもりでは
いましたけれど、昨今の作品はどれもスケールがデカすぎるわ、
豪華すぎるわ、なんかあんまり監督らしくない感じがします(汗)
今年は、北京五輪開会式の総合プロデューサーを任されたりと、
そちらの分野も、もちろんそれなりに見事な手腕みたいですが。
今回久しぶりにコン・リーを使っていますが、彼女は相変わらず
色っぽくて良かったですね。「赤いコーリャン」「菊豆」の頃の
彼女とさして変わらない…歳をとっても中国の百恵ちゃんは健在。
なんの予備知識もなく、いきなり観たんですが…いやはや^^;
凄かったですね、この話の内容と「背景」。
少し前に観た「エリザベス」もそれなりに派手でしたけれど、
もはやこれはそういう比ではなかった!金ピカ世界ここにあり。
金ピカ御殿。金ピカ衣装。装飾品から身の回り全てに至るまで
金色の世界。いくら黄金の一族とて、ここまでやらなくても^^;
…さらに内容も凄い。
最初、なんでこの王妃はガタガタ震えているんだろう…?と
意味がよく分からなかったんですが、あらナント!
そういうことだったのか~と段々恐ろしい展開になってきます。
誰かがどこかで裏切っていて、お互いを牽制し合い憎み合い、
でも家族だから一応、殺し合いはしたくない…みたいな。
しかしあの時代、こんな愛憎渦巻く家族がいたんでしょうか。
怖いです。
でも母親の、息子だけは守りたいというあの…○の花。。。
そこに籠められた願いに、彼女の気持ちが痛いほど反映。
やがて真っ赤に染まるそれを観る頃には、
観ているこちらまで、ガタガタと震えてしまいますけれど。。
かなり惨いです。
でもそれに至るまでの軌跡がしっかりと描かれてますので、
訳の分からない展開ではありません。
が、知れば知るほど憐れで悲惨だな~特に皇太子…(T_T)
題名の意味は中盤で分かると思いますが、
なんとも哀しくて、私にはやるせない思いが渦巻きました。
(どうせ派手なら楽しい方が。オリンピックはどうなる…?^^;)