劇場公開日 2008年12月20日

「空想科学冒険活劇」K-20 怪人二十面相・伝 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5空想科学冒険活劇

2012年11月27日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館、DVD/BD

笑える

楽しい

興奮

日本映画界で今や死語となった空想科学冒険活劇。
その醍醐味がたっぷり味わえた!

江戸川乱歩が生んだ怪人二十面相と明智小五郎。
…を、ベースにした北村想の原作。
…を、さらに独自に展開させたのが本作。
(ちょっとややこしい…)

第二次大戦が無かったパラレルワールド、架空の都市・帝都。
冒頭の見事な映像でスッと世界に入って行ける。
カメラワーク、CG、美術…「ALWAYS」のスタッフの手腕が冴える。

厳しい格差社会の帝都。
世間を騒がしていたのは謎の怪人二十面相だった。
ある日、サーカス団員・平吉は二十面相の罠にハマり、二十面相に仕立て上げられてしまう。
平吉は無実を証明しようとするが…。

往年の空想科学冒険活劇の雰囲気とハリウッドのアメコミ映画を彷彿させる展開がマッチし、日本映画としては上々の娯楽エンターテイメントに仕上がっている。
粗い部分や強引な点も目立つ。ストーリーや演出は漫画チック、役者たちは少々オーバー演技…。
でも、それらを払拭するほどの面白味がある。
大胆な作戦とアクロバティックなアクション。
コミカルなやり取りと仄かなロマンス。
二十面相を追う名探偵・明智小五郎。実は…?
二十面相の正体は…?
平吉は無実を証明出来るのか…?

充分充分、満足満足。
軽快に最後まで楽しめた。
そして、あのお馴染みの台詞が心地良い。

「か、怪人二十面相だぁ〜!」

近大