「ひとり映画遊園地気分。」パコと魔法の絵本 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとり映画遊園地気分。
こんなにポップで、クドい世界観を作り出せるのは
この監督くらいでしょうね^^;
たったひとりで○ィズニー映画を創り上げてしまった様な
天才的な映像がスクリーンいっぱいに広がります!圧巻♪
前作、前々作もそうだったので、映像に対する監督らしさは
存分に発揮されている作品だと思います。
ただ個人的には今回のお話、原作が舞台劇ということで、
やっぱり映画になっても舞台劇の要素が強かった~。
それが悪いわけじゃないんだけど、好き好きが分かれるかな。
全体的にとてもいい話です。絵本になるくらいだから単純で、
主人公のパコがその話の中にすんなりと入っていける面白さ。
主演?のガマ王子をはじめ、豪華キャストがそろい踏みで、
しかも特殊メイクで誰だか分からない(ほどではないけど^^;)
くらいに楽しい(コワい)映像に仕上がっているし、
冒頭~中盤のちょっと眠気をもよおすダラダラ感が、メインの
劇に入るとパワーアップし、ものすごいスピード感に早変わり。
良くも悪くも、ホントにこの監督の作る世界はスゴイわ(爆)
役所広司は相変わらずの巧さで大貫を演じているんだけど、
クソジジイ。というほどのひねくれ感は私にはなかったかな^^;
どちらかといえば、一代で業を築いた真面目な爺さんならではの
世直し術というか(爆)ロクデナシたちを一喝している感じ。
そんなロクデナシたちを観てきた爺さんが、純粋に生きている
女の子を目の前にして、へりくだって奮闘する!みたいな。。
その他の面々も実はいろんなものを抱えていて、かなり良心的。
おっかない土屋アンナ(彼女はこういう役しか回ってこないのか)
にしても、実は初恋を引きずる可愛い~女の子だったりして。
いやしかし~。
どんな名優を持ってしても越えられないブッとび感はこのヒト、
阿部サダヲにすべて委ねられている~という感じ^^;
彼の出番になると、全部がサラーっとさらわれていく感じ。
トンでもキャラ度はダントツ☆で、監督の世界観にも通じる。
端役でもない劇中においても(むりやり役を作って)大活躍!?
ナンなんだこいつ~?感を出せるのは彼以外にいなそうです。
ドタバタ感満載で楽しい作品ですが、個人的には前作の方が
好きでしたねぇ。こちらはファミリーで観て楽しい作品かな。
(私の場合、ゲロゲ~ロ♪じゃなくてゲロゲロリ(軍曹)なのだわ)