容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
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最高の俳優陣
大好きな作品。テレビでやってたのでまた見ました。
私の入りはガリレオドラマ→容疑者Xの献身原作→容疑者Xの献身映画という感じ。
この中ではもちろん?といっていいのか悪いのか原作が好きです。
というか結局は見るより読むことが好きなのかもしれない。
それをもったままでも最高だと思う映画です。
原作がよすぎてすきすぎて実写化に幻滅する作品がほとんどな中
これは原作と並ぶくらいで好き。大好き。本当にいい映画だと思う。
配役が堤真一と松雪さんっていうのがもう!
髪の毛むしってまで演じた堤さんのかっこよさに脱帽です。
福山さん演じる湯川学の苦悩する姿にも涙。。
原作読みながらも最後なんともいえない切ない悲しみに涙がとまらんかったんですが
それをこの映画でも思いっきり味わえます。というか泣き過ぎよ、私。と後で我にかえるほど泣く。
何度見てもいい映画ですが、見るのには心構えが必要です。
堤さんと松雪泰子がよかった。
正直、TVとは別物という感じがしました。
TVシリーズは全てみていますが、TVシリーズのキャラクタはほとんど添え物で、
犯人側にたっての映画で、堤さんと松雪さんがとてもよかった。
フラガールの時には正直松雪さんはそんなに演技がうまいとは思えなかったが
今回はよかったし、やっぱり堤さんがうまい。主役の福山と柴崎がよい意味でも悪い意味でもかすんでしまった。
誰も救われない
東野圭吾の直木賞受賞作。
読みましたが「白夜行」と並ぶ悲劇のシリアス系作品。
湯川ガリレオ(福山雅治)の大学時代の友人、
石神(堤真一)が殺人事件に関わってると知り、
殺人事件に関わって行く。
湯川は石神を助ける事が真の目的だったのだろうか?
真実を暴く事で誰も幸せにならない。
石神も石神が命を懸けて守ろうとした隣室に住み元夫を
殺めてしまう花岡靖子(松雪泰子)も、
誰一人幸せにならないのだ。
容疑者X(石神)は自分犠牲的な愛を成就する事を邪魔され、
花岡靖子はどんなに苦しくても、石神の犠牲に応えるため
沈黙を守るべきだった。
ある意味で警察で罪を告白するよりももっと辛く苦しい事だと思う。
であるので湯川は石神の親友なんかではない。
石神を助けるつもり?
嫌、違う。
湯川は常に「事件に隠されたトリックを暴く」
難問を解く科学者の性(サガ)
それを優先しているだけ。
湯川ガリレオが余計な推理で真相を暴いたりしなければ、
石神は少なくとも心の平安を得られた筈だ。
映画は緊張感が最後まで持続して見応えありました。
冒頭の船の爆破シーン。
アレはなんの関係もなかったですね。
湯川が実験したトリックも石神事件とはなんの関係もなかった。
ただ石神がホームレスを替え玉死体にしたことだけは、
許し難い。
石神の精神の欠陥を感じさせた。
それだけ石神は病んだ男だったのかも知れない。
純愛
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弁当屋経営の松雪泰子が別れた旦那につきまとわれ、殺してしまう。
隣人の堤真一がそれを知り、自分が助けると話す。この男、天才だった。
学生時代の親友である大学教授の福山雅治が探偵役として謎を解いていく。
結果から書くと堤のやったことは、
ホームレスを殺して顔をつぶし、警察に死体を発見させる。
(これが松雪の元夫と警察が思うように細工し、本当の死体はバレないところに隠す)
そしてこの死体の死亡推定時刻に松雪にアリバイを作らせる。
自分は松雪にストーカー行為をする。そして異常なストーカーの犯行を演じて自首する・・・
見事成功して堤は逮捕されるが、福山はこれを見抜いていた。
結局松雪が我慢できなくなり犯行を自供した。
すべては不器用な天才・堤の純愛による無償の奉仕だったのでした。。。。
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いつも思うが堤真一の幅広い演技には恐れ入る。本当にうまい。どんな役でもハマっている。
単なるオタクの異常な純愛を描いた話だが、松雪にも自分が何をやるかを告げず、ストーカーのフリをした時など、演技とは知らない松雪自身が恐怖を感じるほど。
「人生に失望していた自分に希望を与えてくれて感謝している」
これは堤が松雪に送った言葉だが、これこそが単なる隣人で弁当屋の常連に過ぎない松雪に寄せる思いだった。
罪のない人を殺したのは悪いが、彼のやったことがいい事か悪い事かはこの際関係ない。
人生に失望していた彼は彼の中での最高の選択をしたと言えるのではないだろうか。
この天才にこんな形でしか活躍の場を与えなかった現代社会への皮肉は痛烈である。
献身
何回も観ているが(最初は映画館)ラストの堤真一の慟哭のシーンは圧巻である。松雪泰子の告白も真に迫る迫力で、このシーンを観ただけで値打ちがある作品と言えると思う。
ただ、この二人が幸せになるストーリーも観たい、と思ってしまう。
恐ろしい程計算された純愛
恐ろしい程計算された純愛。
石神が人生をかけてまでも救いたかった家族を守るあまりにも完璧なトリックに胸が震えた。
とにかくこの映画は堤真一と松雪泰子が素晴らしすぎた。堤真一の人生に疲弊した数学者がマッチしすぎててどんどん引き込まれた。松雪泰子の幸が薄く儚げな美しいシングルマザーもぴったりでこの役柄には2人しかいないと感じた。
言わずと知れた名シーンであるラストで石神の願いが挫かれ、愛が報われるその瞬間の叫び声は思わず鳥肌が立った。
最後の最後で靖子が石神を庇うことで容疑者Xが1人ではないと感じた。
才能と絶望と愛と命のどれにも順位はなくて ただそれぞれにはタイミン...
才能と絶望と愛と命のどれにも順位はなくて
ただそれぞれにはタイミングがあり
その時に優先させてしまいたくなる
それを間違えるのが人間なんだよね
天才には人間の失敗は理解できない
沈黙のパレード観たくなっちゃった
せつない
劇場公開の頃、福山雅治さん、堤真一さんの舞台挨拶付きで鑑賞。それ以来15年近く一度も観ていなかった。
その当時、堤真一さんの演技と切ないストーリーに涙したのを覚えていたが、2度目の今回も同じ感想。
細かいところは忘れていたので、また楽しめた。
最後には、まさかの展開。
ストーリーはとても良くできているし、堤真一さんの演技が素晴らしい!
天才で真面目で、暗い、高校の数学の教師の石神。
その天才の能力を、違うところで活かせたら…。
そして、後半、本当にストーカーになったのかと思わせる石の気持ち悪さを醸し出す、堤さんの演技はすごかった。
すべて石神の計算のとおりにストーリーは流れていく。そこを昔からの友人、湯川が加わることで、少しづつ真実が明らかになる。
愛を知らなかった石神に訪れた一筋の光。
優しくて温かい。絶望から救ってくれたその光を、もう諦めようとしていた自分の人生をかけて守りたかった。
しかし、石神は、ホームレスを殺めてはいけなかった。同じ命なのに…。
もう少しで、すべて石神の計算とおりになるはずだった。花岡親子に幸せになってほしかった石神の計画。自分を犠牲にしても、自分の幸せは望めなくても、愛した人たちを、独りよがりの愛だけれど、その愛を守りたかった。
最後の花岡との再会で泣き崩れるシーンは、とても苦しいものだった。湯川の悔しさも…。
ほんの少しのことで、人生は思いもよらない方向へ行くことがある。正義とは何なのか?
石神の想いが、ただただ、せつないストーリーだった。
福山雅治の歌「最愛」KOH+が流れるが、この歌詞が映画にぴったりで、最後にしみじみと感じるものがあった。
愛をテーマにしたサスペンス
湯川の大学時代の友人で、湯川が天才と表する石神のトリックには見ている人はほとんど気づかずに終盤を迎えたと思う。
石神の用意周到ぶりぶりが目立っていて、ストーカーのところも、え!!と思ったが、ストーカー行為の事実を作るための工作だったとわかって、なるほど、、と思った。
愛が一つのテーマになっていて、冒頭の湯川と内海の会話のくだりがその伏線だったんですね。石神が好意を寄せている人を何が何でも守るという姿勢がいじらしかった。冷静沈着な石神がラストで泣き叫ぶところは胸を打った。松雪泰子さんの、儚げな美しさもよかった。ああゆう方とけっ○○したかった(自主規制)。
湯川の務める大学は一橋大学を撮影場所としています。私の母校でして、すぐ気づきました。うん十年前と変わらぬ趣ある建物を懐かしく拝見させて頂きました。
愛を
究極の愛
事件の真相がわかっても誰も幸せになることはできない、それがわかっていても湯川は真実を明らかにした。
石神も事件の真相が明らかになることはないと絶対の自信を持っていた、ただ人間の感情は数学のように論理的ではない。花岡が罪の意識に耐えられなくて自供することは想定外のことであり、石神には到底理解できないことであった。人間の感情とはそれほど複雑なものである。
自分が人生に絶望していて全てを投げ出そうとしていた時に、花岡親子に救われた。花岡親子からすると身に覚えのないことであるが、石神からするととても重要なことなのだ。
自分が犠牲になってもでも、殺人を犯してでもこの親子を救いたい、まさに献身的な究極の愛が描かれている。
よくできた物語、素晴らしすぎる演技
全くトリックに気づかなかった。
松雪泰子、堤真一の演技流石すぎました。
最後の感情が溢れ出すシーンでは、二人の心の叫びに私まで胸が苦しくなった。
全体的に良かった
全体的には良かった。特に脚本がよく、事件発生までを短くまとめ、そのあとも飽きさせず全体の流れを運んでいく手腕はすごいと思う。原作からカットされたシーンもあり個人的にはカットしてほしくなかったところもカットされていたが致し方なしかもしれない。ただ、それを承知で苦言を呈するとするなら、石神の教師の面をもっと描いてほしかったなと思った。演出はまずまず。ただ、「技師」が殺されていつもの通勤コースにいないという伏線はともすればトリックが気づかれてしまう危険性があるように思えたのであれほど露骨にベンチを写さなくてもいいと思う。
俳優の演技は可もなく不可もなくで堤が頭ひとつ飛び抜けていた。ただ、脚本の責任でもあるが石神がただの暗い人になりがちなのが残念。もっと愛情を感じさせる演技、脚本がほしかった。最後の石神の号泣シーンは感動した。
犯罪の謎解きと人物像の両方がちゃんと描かれていた
総合75点 ( ストーリー:75点|キャスト:70点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:70点 )
この手の作品は、犯罪の謎解きと犯罪者の人物像に迫ることの2つが重要になってくると思うが、本作ではそれがいい感じで両方うまく描かれていた。ただの数学者がどうやって男一人をそれほどうまく殺すことが出来たのか、もしそこで失敗したら全体計画をどう修正するつもりだったのだろうかとか、アパートでの死体処理をどうしたのかというような、犯罪行為の描写のほうはあっさりとして具体性に欠ける部分もあって必ずしも満足出来たわけではないのだが、それほど悪いものではない。
人生に絶望していた孤独な男が勝手に唯一の希望として崇めて人生を捧げるというのは面白い。誰も聞いていない授業を一人で勝手に進めるほどの荒涼とした彼の心の、たった一つの潤いのために全てを捨て去り彼女のために一人で勝手に尽くすというのは、傍から見れば異常だとしても、とても彼らしい生き方のように思える。
福山雅治の演技を今作で初めて観たが、他の人が普通の演技をしている中で、一人でいい男を演じて普通ではない科白の言い方をしているのが浮いていた。堤真一や松雪泰子が犯罪に巻き込まれて深刻な演技をしている横で、かっこいい男を貫いているのが違和感がある。もっと真面目で現実的な演技のほうが作品に合っているのではないか。
美しい景色は頭の中にある
面白かった。
冒頭の磁石のアップでガリレオがしゃべっているところから、でっかい実験装置の俯瞰ショットをワンカットで見せるところから引き込まれた。
犯人が雑居房の天井のシミから四色問題のビジョンを想像するシーンがよかった。それだけに登山のシーンは蛇足に感じてしまった。「僕の人生は充実している。この景色を見て美しいと感じる事ができる」的なことを言うのだけど、美しい景色は頭の中にあるからいいんじゃないか?と思ってしまった。
邦画も捨てたもんじゃないな!…
タイトル通りに思えた数少ない邦画鑑賞の中でもトップクラスの作品になった。
とても感慨深い内容で、ラストのやられた感はとても気持ちが良かった。
久っ々に日本映画で泣いた。もしお勧めの邦画は…と聞かれた時は是非薦めたい作品の一つです。
人の感情をうまく描けている作品である。結末が・・・
なぜ新品の自転車である必要があるのか等、石神(堤)による謎がちりばめられていて引き込まれる。
その謎を明らかにしていく湯川(福山)に対してさらに謎をかけてくる石神との攻防が楽しい。
しかしながら、作品のテーマが重く、後味が悪い。花岡(小雪)のきれいな人でなくて明るい人を使う、笑いをもう少し入れる、ともう少しライトになったかなあ、と思う。
それにしてもよくできている作品である。人の感情をうまく描けていて、素直に共感できる映画になっている。
*1 「幾何の問題と見せかけて代数の問題だったりする。ひっかけですよ。」という石神の言葉が印象的。
*2 他人のコメントで印象的だったのは、「湯川、石神、花岡の3人が、それぞれ幸せを考え、自分の正解を行動で表すものの、すれ違う姿からは、何が幸せなのかを考えさせられました」
→幸せはおしつけでは成立しないのかもしれない。
人間は時計から解放されると、規則正しい生活になる
映画「容疑者Xの献身」(西谷弘監督)から。
さすがに、東野圭吾さん原作だけあり、私のメモも溢れた。
そんな中から選んだのは、ちょっとストーリーと関係ないが、
「人間は時計から解放されると、規則正しい生活になる」。
たしか、ホームレスが生活している場所を眺めていて、
口に出た台詞だったと思う。
毎日、その場所を通勤で通るからこそ、気付いた視点だろう。
この視点、実はいろいろなところで必要かも知れない。
人間の生活に必要だ、と思っていたものが、
実は、いらなかったりすることがよくある。
今、私たちが使っているものの大半は、
この100年くらいに発明されたものばかり。
ということは、便利な道具ではあるが、
どうしても必要なものでもない、ということもできる。
町中に、これでもか、と時計が溢れているが、
実は、表示されている時刻が微妙にずれていても、お構いなし。
人間の生活には、正確な時計は要らないのかもしれない。
ねじれた献身。
TVドラマ版は、まったく観ておりません^^;
原作&福山人気の相乗効果でかなりの視聴率だったようで。
これは公開前のトーク番組で、福山&堤真一が語っていた
内容が妙に面白かったおかげで、観る気になりました(爆)
…で。映画も面白かったです!
謎解きがメインなので、そこに絡むドラマが問題なんだけど、
しっかりした俳優陣を使っていたので、違和感はありません。
だいたい有り得ないくらいにカッコいい物理学者ですので^^;
(寝姿でさえもイケてました。格好悪かったのは雪山くらいか)
こんな人が変わりモノというのもドラマの格好の材料ですね。
ちょうど期を同じくして、日本人物理学者3名がノーベル賞を
受賞され、なんだかヲタク研究心に火がついた気がしました。
物理学者も数学者も、天才がつくと凡人とはまるで違う(爆)
そんな違和感をとても上手に表現していた堤真一の演技が
素晴らしく(疲れていて)こちらまで鬱蒼となりましたねぇ。
役作りの為に前髪を剃り落として(!)デコを広げたそうです。
原作イメージと比べるとかなりカッコ良すぎるそうなので^^;
そのせいだったかもしれませんね。(福山は変わらずですが)
ラストの泣き方までもしっかりとイメージを醸していました。
冒頭で犯人はアッサリと判明するものの、事後処理の方法と
アリバイ作りのからくりの謎がまったく分からない警察軍団…。
思えば確かにヒントがちょろちょろと映し出されてるのですが、
それが見事に一つの線で繋がるラストはお見事!で、あまり
オカルトじみていないところが私にはかえって良かったですね。
ただ、その真実がこの「Xの献身」を無駄にしてしまうことが
ガリレオ福山には分かっているため、それを言い出せない。
男同士の友情(といってもかなり非凡な)が切なかったですね。
しかしどうして彼らが雪山を登らなければいけなかったのか
あのシーンの意味だけはサッパリ分かりません(爆)
思わずあそこで「クライマーズ・ハイか?」と思いましたもんね。
堤さん、ここでも大熱演です。
彼が想いを寄せる隣人・薄幸だけどファンデが濃い松雪泰子、
このヒト、なにをやってもハマってるなぁ~の北村一輝など、
脇も豪華で良かったですし、中でも殺されてしまう元夫?の
富樫役・長塚圭史は、お父さんと声がソックリ♪でしたねぇ。
あとダンカンはどうしてもイイ人に見えなくて(スイマセン^^;)
また騙されてるんじゃないかと心配で仕方ありませんでした。
やたら俳優陣にばかり目がいってしまっていますが^^;
原作&脚本が良いおかげで、単なるドラマのオマケ延長化
していないところがとても新鮮な感じがしました。
(家のこたつは、ねじれコードか?と気になった人いるだろな)
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